ホイトート หอยทอด

牡蠣(かき)は好きですか?

僕は牡蠣が嫌いではありません。食べます(笑)。

長崎や佐賀の有明海沿いに冬の時期に出没する牡蠣焼き小屋も、しばしば訪れるところです。

生食の牡蠣も好きです。

牡蠣などの魚介類は、何といっても鮮度が命。

鮮度が落ちると、その風味を失ってしまうのはもとより、食あたりの心配も出てきます。

そんな、牡蠣を南国のタイで食べてきました。

あれほどの暑さなので、鮮度を維持するのに大変な苦労があるのかと察します。

しかしながら、牡蠣を食べる文化は、タイの社会で永く続いているのです。

今回ご紹介するタイの逸品は「ホイトート」です。

 

ホイトートは一言で言えば牡蠣のタイ風お好み焼きです。

言葉の意味を分解すると…

ホイ หอย = 貝

トート ทอด = (油で)揚げる

という意味になります。

店によって多少違いはありますが、作り方としては、牡蠣を溶いた小麦粉や卵の生地にまぶして焼いたものです。

カリッとした触感と香ばしさがあります。

しかし、日本のお好み焼きのように、たっぷりの生地が使われているわけではないので、牡蠣の一粒一粒の食感がはっきりと分かる形で伝わってきます。

言ってみれば、お好み焼きと卵とじの中間的な感じです。

辛くはありませんので、辛い物が苦手な人でも問題ありません。

お好みに応じてチリソースをかけてもいいでしょう。

ビールのつまみに持ってこいの一品でもあります。

このホイトートに極めて似たものにオースワン(ออส่วน)があります。

見た目も材料もほとんど同じなのですが、食感がまったく違います。

オースワンも、ホイトートと同じように、牡蠣を溶いた小麦粉や卵の生地で焼いたものですが、作り方が異なります。

油で揚げた感じではなく、しっとりと焼いた感じに近いと思います。

ホイトートはカリッとしたクリスピーな食感ですが、オースワンには、この触感はなく牡蠣の柔らかい食感がわかる仕上がりになっています。

個人的には、カリッとしたクリスピーなホイトートが好きですが、本来の牡蠣の風味や食感を楽しみたいのであれば、オースワンのほうがおもしろいと思います。

余裕があるかたは、両方を食べ比べてみるのもいいかもしれません。

さて、このホイトートの老舗がヤワラー・チャイナタウンにあります。

その名も「ナーイモンホイトート นายหอยทอด」です。

ナーイ นาย = 旦那(だんな)、主人(しゅじん) という意味ですので

店の名は「ミスター・モンのホイトート屋」といった意味になろうかと思います。

さっそく行ってみました。

店は地下鉄・ワットモンコン駅(สถานีวัดมังกร)を出てすぐのところにあります。

夕方の早い時間に行ってみたのですが、人気店ということもあり、座席はすでに満員状態。

店内のテーブルに入りきれず、店の前の席にようやく腰掛けることができました。

名物ホイトートは、牡蠣の風味と食感がはっきりと伝わってくる絶品です。

しかし、席のすぐ後ろが、車通りの多い道路になっていて、少々落ち着かなかった印象でした。

ゆっくりと落ちついたところで味わいたいのであれば、別の選択肢もあります。

タイ各地の人気店の味が一度に楽しめる名所として有名なキングパワー免税店(キングパワーランナム)のフードコートです。

このフードコートは、市内の有名なストリート・レストランを集めた施設として有名なところです。

地元民ご用達の名店もあるとも言われています。

そのうちの一つ「ラマイ・ホイトート・ヤワラートLamai Hoi Thod Yaowarat」という店のホイトートを試してみました。

名店のそろうキングパワーのフードコート

 

この店もやはりヤワラー・チャイナタウンの名店から暖簾分けした店です。

こちらのホイトートは、衣がやや厚くボリューム感があります。

焼いた鉄板のまま出されるのは、またうれしいところです。

鉄板で焼くというよりは、油で揚げるような調理法なので、確かに油っこさはあります。

しかしながら、鉄板の下に敷き詰められたもやしが、その油っこさを抑えるいいアクセントになっています。

こちらも、ぜひお試しいただきたい一品です。

キングパワーランナム店へは、BTSのビクトリーモニュメント(戦勝記念塔=สถานีอนุสาวรีย์ชัยสมรภูมิ)駅から徒歩5分ほどです。

駅の2番出口を出て、ショッピングモールの中を通って、ランナム通り側の出口を出ると行きやすいです。

「Rangnam Road」の表示を目印にして進んでください。

 

タイで味わう逸品。

ホイトート หอยทอด をお試しください。

 

 


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プラトゥナームの行列のできるカオマンガイ屋

カオマンガイ(ข้าวมันไก่)をご存知でしょうか。

ข้าว(カオ)=ご飯

มัน(マン)=脂肪

ไก่(ガイ)=鶏肉 という意味になります。

カオマンガイは、鶏肉をベースに、コメを使った料理で、さほど辛くないことから、日本人の口にも合う料理として、タイを旅行する日本人旅行者の間で人気があるメニューのひとつになっています。

「鶏」をゆであげ、ジューシーさを保ちながら細く切り分け、さらにこのゆで汁で炊き上げたタイ米にトッピングしたものになります。

見た目はいたってシンプルな料理です。

シンプルなだけに、鶏肉のうまさとご飯の炊き具合が味を大きく左右します。

また、甘酸っぱくショウガや香辛料を多用した独特のつけダレも、大事な要素になってきます。

「鶏肉のうま味」「コメのうま味」「つけダレのうま味」という「3つのうま味」が融合することではじめて本当のカオマンガイが成立するということができます。

カオマンガイ 40バーツ

 

タイにはメニューはカオマンガイのみというカオマンガイ専門の屋台がたくさんあります。

脇道のソイに入れば、「どこかにカオマンガイ屋台がある」と言えるほどポピュラーな存在なのです。

それらは、シンプルな見た目だけでは分からない奥深さを競い合っているとも言われています。

またカオマンガイをタイだけの料理と信じている人も多いのですが、実は台湾・香港・マレーシア・シンガポールなど、東アジア・東南アジアでは一般的な庶民の料理なのです。

国によっては「海南鶏飯」とか「ナシアヤム」、「シンガポールチキンライス」などとも呼ばれていますが、そのルーツは同じものなのでしょう。

そういう意味では、カオマンガイは「アジアの庶民料理」と呼ぶにふさわしい料理なのです。

さて、バンコクはプラトゥナーム地区に、行列のできるカオマンガイの専門店があると聞いて、足を運んでみました。

店の屋号は「โกอ่างข้าวมันไก่ประตูน้ำ(ゴーアーン・カオマンガイ・プラトゥナーム)」と言います。

場所は、ペッチャブリー通り(ถนนเพชรบุรี)で、セントラルワールドやビッグCの北側になります。

両替商で有名な「スーパーリッチ」のすぐ近くにあります。

なるほど、着いてみるとランチタイムは外したのにも関わらず、立って待っている客が10数人ほどいます。

ただし回転が速いので、待ち時間はさほど感じません。

鶏肉を使ったサイドメニューもありましたが、メインは事実上このカオマンガイ一本といったところです。

さてお味の方は…

鶏はコクがあってかつ柔らかく、質の高さを感じます。

香辛料の程よく効いたつけタレは旨く、鶏肉との相性も抜群といった感じです。

いい香りのするご飯は、そのまま食べてもいいほどのクオリティです。

一緒に出されるスープも、あっさりとした中に、鶏の旨味を感じます。

無駄のない完成されたメニューがそこにありました。

ひとつだけ難を言わせていただければ、それは「量」がやや少ないこと。

ご飯については、小ぶりの茶碗一杯といった感じで、もうあと一人前注文したくなってしまいます。

しかし逆に、「もう少し食べたくなる」というところで止めておくのも、末永く愛される店のスタイルなのかもしれません。

โกอ่างข้าวมันไก่ประตูน้ำ สาขา ประตูน้ำ

960-962 ซอย เพชรบุรี 30 ถนน เพชรบุรีตัดใหม่ แขวง มักกะสัน เขต ราชเทวี

営業時間は06:00~14:00と17:00~02:00。(毎日営業)

https://www.facebook.com/GoAngPratunamChickenRice/

 


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ドンムアン空港の“早い・うまい・安い”

以前のブログ「スワンナプーム空港の食堂マジックフードポイント Magic Food Point (https://ponce07.com/magic-food-point/)」で、スワンナプーム空港のマジックフードポイントを紹介しました。

今回は、ドンムアン空港のマジック食堂を探索します。

同じ「マジック系」の食堂としては、「マジックガーデン(第2ターミナル4階)」と「マジックフードパーク(第2ターミナル2階の奥)」のほか「マジックフードポイント(第1ターミナル北側)」もあります。

いずれも比較的にリーズナブルなフードコートですが、これらの上をさらに行く大衆店を発見しました。

その名は「マジック・アロイ」です。

場所は、第2ターミナルの3階です。

遠くに離れているというわけではありません。

エスカレーターを出てすぐのところにありますので、迷うことはないと思います。

マジックアロイのメニューは「カーオラートゲーン(ข้าวราดแกง)」の一本のみ。

日本語に訳すと、

ข้าว = 飯(めし)

ราด = (上に)かける

แกง = 汁(しる)

なので、直訳すれば「汁掛けご飯」。

いわゆる「ぶっかけ飯」のことです。

あらかじめ白いご飯が盛りつけてある大皿に、自分の好みのおかずを指差してよそってもらう方式です。

東南アジアの屋台の飯屋で見かける方式です。

おかずの数によって、代金が変わります。

おかずが1品なら40バーツ。

おかずが2品なら50バーツ。

おかずが3品なら60バーツ。

飲料水を1本つければ、10バーツ加算です。

デザートを1皿つければ、25バーツ加算です。

簡単明快ですね。

注文も、自分の好みのおかずを指差すだけで済むので、タイ語がわらがなくても、全く問題はありません。

なお、支払いは現金でOKです。

タイのフードコートによくあるクーポン方式(=あらかじめ食券を買ってこれで支払い、余った食券は最後に精算して返金してもらうシステム)ではないので、余計な手間も時間も取られません。

あまり時間がない時や一人の時などは、こういった方式のほうが都合がいいかもしれません。

これが、「2品のせ」のぶっかけ飯です。

さすがに辛さはタイのスタンダード。

もう少しご飯が欲しくなりましたが、味と量ともに、トータルとして考えれば上々といったところです。

ちょっといただけないなと感じたのは、飲料水です。

冷えてなかったのです。ぬるっ!

2階にセブンイレブンがありましたので、次に行くときは、ここで別に買っておこうと思います。

とはいえドンムアン空港で新発見の “早い・うまい・安い”。

第2ターミナルは、国内線専用です。

日本との往復では、通常使うことのないターミナルかもしれません。

しかしその第2ターミナルは、国際線専用の第1ターミナルから、同じ建物の中を南方向に2〜3分歩けば、すぐに着きます。

時間がありましたら、第2ターミナルの格安食堂まで足を運んでいただければ、よりリーズナブルで美味しいローカルなタイ料理に出会えることと思います。

 


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ナンプラー น้ำปลา

日本食の調味料で欠かすことのできないもののひとつに醬油があります。
日本食で特に人気のあるメニューである、寿司や天ぷら、すき焼きなどの鍋物、うどんやそばなどの麺類にも、醬油は使われています。
というより日本料理で醬油が使われていないものはないといってもいいのではないかと思います。
また日本料理のみならず、もともとは外国の料理であっても、それに醬油を加えることで「日本風」にアレンジしているものも数多くあります。
サラダにかけるドレッシングの類でも、醬油を使った和風ドレッシングは人気商品のひとつです。
ハンバーガーやピザなどのジャンルでも、人気メニューの上位には決まって「テリヤキバーガー」や「照り焼きチキンピザ」など、醬油がつかわれている「照り焼き」がランクインしているのがわかると思います。
醬油は日本人の味覚に深く根づいている調味料ということが言うことができるでしょう。

さて、タイ料理の分野ではどうでしょうか。
タイ料理で、日本の醬油のように、あらゆる料理に欠かすことのできない存在と言えるのが、ナンプラーではないかと思います。
パッタイやガパオライスなどの炒め物やトムヤムクンやグリーンカレーなどの汁物にも、必ずと言っていいほど、ナンプラーは使われているのです。
ナンプラーはタイ語では「น้ำปลา」
「น้ำ」が水を意味して、「ปลา」が魚を意味します。
魚醤とも呼ばれ、おもにイワシなどの魚を原料にして作られます。
小魚を塩に付け込んで発酵させて、その上澄みの液体を集めたものがナンプラーになります。
ナンプラーと同様に魚を原料にした調味料にニョクマムというものもあります。
こちらはベトナム産で、ナンプラーと材料も製法もほぼ同じです。
ニョクマムは発酵度合いが低く、色は濃い褐色で、魚の香りもタイのナンプラーよりも強いと言われています。
しかし、その違いは正直なところよくわかりません。
いずれも魚を発酵させて作られたものであり、日本で使われる醬油のように、おもに大豆を原料にしているのとは、まったく材料も製法も異なります。
日本にも秋田県で作られる「しょっつる」や、石川県の奥能登で作られる「いしる」といった魚醤もあるようですが、これらは郷土料理を中心に使用されており、日本全体では魚醤はマイナーな存在かもしれません。
しかしナンプラーには独特の香りがあります。
焼きそばや野菜炒めなどを作るときに、少量加えて炒めると、より風味が増してきます。
日本では、以前は取り扱っている店が限定的でしたが、いまは一般的なスーパーなどの小売店でも取り扱われています。

醬油とはまったく異なる風味のあるナンプラー。
普段の料理の隠し味に使ってみれば、そこには東南アジアの風味が加わります。
ぜひお試しください。


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辛くしますか? เอาเผ็ดไหมคะ その3

陽龍(ヤンロン)という 思案橋横丁の中華居酒屋で同席させていただいた 韓国出身のHさんの言葉がとても印象に残っています。
「『辛いものは食べられますか』という問いかけは、『耐えられますか』という問いかけと同じようなものですね」
どこの国に生まれても、人間の味覚などというものは、似たり寄ったりなのでしょう。
辛いものが食べられるのかは、耐性によるところ、つまり「慣れ」による部分が大きいのです。
幼い子供が最初から辛い物が食べられるわけではありません。
韓国でも、子供の頃からあまり辛くないキムチなどを与えていき、少しずつ唐辛子を食べさせるようにして、徐々に辛い味に慣らしていくとのことでした。
このあたりの事情は、タイとよく似ています。
だから、辛いものを口にしても平然としていられるのは、ある意味で鍛えられた大人っぽい男というイメージがあったのかもしれません。
それはあたかも熱い風呂に平然と浸かっている男や、強い酒を涼しい顔をして平然とあおる男を見て、「強い男だね」と目を細めるおばあちゃんの感覚に似ているのかもしれません。
辛さに汗を流しながら、「เผ็ด แต่อร่อย(辛い…でも旨い)」と言い訳をしながら匙を口に運ぶタイの男がいなくなる日はないのです。

世界でも有数な「辛いもの好き」のタイ人でも、日本食のワサビの味は辛い感じる人が結構いるとか。
同じ辛さでも質が違うから「慣れ」ができていないのです。
たとえば唐辛子を食べると、口の中がヒリヒリするのに対し、ワサビを食べるとツーンと鼻に抜けるような辛さを感じます。
またワサビは、食べた瞬間にその辛さを感じますが、唐辛子は、食べて少し時間を置いた後にその辛さを感じます。
唐辛子は熱をかけて料理しても辛いままですが、ワサビは熱すると辛味がなくなります。
辛さのもとになっているものは一体何なのでしょうか?
唐辛子にはカプサイシン、ワサビにはアリルイソチオシアネートという辛み成分が含まれています。
カプサイシンは熱に強い特徴を持っていますが、アリルイソチオシアネートは揮発性で熱に弱いのが特徴です。
ワサビが、唐辛子のように後に残る辛さではなく、後に引かない辛さなのは、この成分の影響によるものと言われています。
スパイスの世界は奥が深いものです。
タイや韓国の「ホットな辛さ」と、日本の「クールな辛さ」・・・
その両方を存分に楽しんでみたいと思います。


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辛くしますか? เอาเผ็ดไหมคะ その2

以前、日本国内で製造販売されている、「激辛インスタント焼そば」を試したことがあります。
味としては、確かに激辛で、口の中が痺れる感覚がありましたが、その唐辛子の辛さだけが前面に出すぎて、辛さ以外の味は、ほとんど感じられません。
ちょっと失礼な言い方かもしれませんが、「辛さに深みが欠ける」という感じです。
タイのトムヤムクン(ต้มยำกุ้ง)は、辛いことは辛いけど、同時に酸っぱさも効いていて、ハーブの良い香りもあり、かつコクのある味なのです。
激辛インスタント焼そばとトムヤムクンは明らかに異質な感じがするのです。

韓国料理のなかでは、プサン(釜山)で食べた海鮮鍋(해물탕)が美味しかったのを思い出します。
こちらは、コチュジャン(고추장=唐辛子味噌)がよく効いていてなかなかの辛さです。
コチュジャンとは唐辛子ともち米麹などを発酵させて作られた発酵食品のひとつで、韓国ではポピュラーな調味料のひとつです。
チゲ(찌개)と呼ばれる鍋料理のほか、炒め物や焼き物にも多用されます。
またチョコチュジャン(초고추장)といってコチュジャンに食酢(식초)加えたものもあり、刺身をこのチョコチュジャンにつけて食べる韓国人が多いのは有名です。
韓国では、コチュジャンとはそれほどポピュラーな調味料なのです
しかしこの海鮮鍋も、単にコチュジャンの唐辛子の辛さだけでまとめられているわけではありません。
他のニンニクやショウガなどの薬味や塩やコショウといった調味料、そして出汁の良さと魚、カニ、エビ、貝類などの具材と相まって、その美味しさが完成されているのです。
あれほど辛いのに、スープを残すことはありません。
「最後の一滴まで旨い」
この感覚なのです。

以前に書きました「形容詞の多さ(https://ponce07.com/tom-yum-goong/)」でも触れていますが、「辛い」「酸っぱい」「しょっぱい」「甘い」「香ばしい」といった形容詞が多ければ多いほど、それは「旨い」ということになります。
タイと韓国…それぞれの鍋に違いはあるものの、その小さな鍋の中の「多様性」が濃ければ濃いほど、「旨さ」を醸し出しているということになるのです。

辛くしますか? เอาเผ็ดไหมคะ その3
https://ponce07.com/spicy-food-3/


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辛くしますか? เอาเผ็ดไหมคะ その1

アジアフリークとりわけタイフリークの僕にとって、辛い料理が好物なのは当然のことかもしれません。
普段の食卓でも香辛料は欠かすことのできないアイテムです。
粉唐辛子やタバスコの類は、常時用意しています。
と言うより切らしてしまうと不安になるほどなのです。
そんな噂が伝わったのでしょう。
辛いもの好きの職場の先輩からのお誘いがありました。
「奴はタイにはまっているようだから、きっと辛いものに強いに違いない」といったことだったのかもしれません。
激辛マニアの好事家が集い、激辛料理をこぞって食する催しに、僭越ながら参戦させていただくことになりました。
今日の激辛メニューは「中華」です。
思案橋横丁にある中華居酒屋「陽龍(ヤンロン)」に向かいました。
激辛の中華と言えば、四川料理が連想されますが、ここも四川料理を中心に様々な中華のレパートリーがあります。
(まったく辛くないものもありますので、辛い物が苦手なかたでも楽しめます)

激辛唐揚げは、ご覧のとおり。
輪切りの唐辛子が盛られたそれは、なかなかの強敵です。
揚げた鶏肉そのものは、さほど辛くはありません。
輪切りの唐辛子は、なかなかの辛さです。
唐辛子とともに花椒(ホアジャオ)が使われています。
花椒とは主に中華料理に使われるスパイスで山椒の一種で、しびれるような辛味があります。
四川料理や雲南料理などで煮込み料理や炒め物などによく使われます。
唐辛子の熱くなるような辛さと花椒のしびれるような辛さのコラボレーションです。
脂ののった鶏肉と輪切りの唐辛子と一緒に食べることで、程よいバランスを感じることができるでしょう。

激辛麻婆豆腐

次の一品は、激辛麻婆豆腐です。
こちらも、辛さはなかなかのものです。
ここでも唐辛子と花椒が登場します。
このコラボは四川料理では定番なのです。
少し遅れて感じる辛さに、汗がにじみ出るのがわかります。
脇に白いご飯が少しだけ添えられているのが、日本的でおもしろいところです。
あまりの辛さにヒーヒー言っている人も若干いましたが、僕にとっては、辛すぎて食べられないということはありません。
むしろ、「適度な辛さが効いていて、美味しくいただきました」というのが率直な感想です。
「少し辛いけど、全然平気ね」との感想は、今回同席していただいた韓国出身のHさん。
辛さには慣れているといった風情です。
さすがですね。

上記の2品のほかにも、たくさんの美味しい中華料理を満喫しました。
いずれの料理も、ほどほどの辛さがあって、実に美味しいものでした。
このような席に招いていただいた職場の先輩に感謝いたします。
しかし、辛さの許容範囲としては、自分的には「まだイケる」という感じもありましたが…。
★撮影 陽龍(ヤンロン) 長崎市本石灰町2-21

辛くしますか? เอาเผ็ดไหมคะ その2
https://ponce07.com/spicy-food-2/


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唐辛子 พริก その2

タイでは、日本とは比較にならないほどの大量の唐辛子が消費されています。
市場やスーパーマーケットに行けば、その種類が豊富なことがわかります。
また、売っている量も多く、その消費量の多さにも驚かされます。
乾燥した唐辛子のほか、生の唐辛子もあります。
また、น้ำพริกเผา(ナム・プリック・パオ=唐辛子と海老味噌のチリペースト)やพริกน้ำส้ม(プリック・ナム・ソム=唐辛子入り酢)、น้ำจิ้มพริก(ナム・チム・プリック=つけだれのチリソース)といった、唐辛子を使った各種の調味料も数多く売られています。
唐辛子の種類としては、พริกชี้ฟ้า(プリックチーファー)やพริกขี้หนู(プリッキーヌー)が有名なところです。
พริกชี้ฟ้า(プリックチーファー)とは、
พริก = 唐辛子
ชี้ = 指す
ฟ้า = 空
であり、上に向かって実がなることからその名前がついています。
長さが6~7cmの唐辛子で、辛さはそれほど強くはありません。
赤いものはพริกชี้ฟ้าสีแดง 、緑のものはพริกชี้ฟ้าสีเขียว と言います。
また、พริกขี้หนู(プリッキーヌー)は、長さが2~3cmの小粒の唐辛子です。
多くの唐辛子のなかでもこのプリッキーヌーは辛さが強烈です。

พริกขี้หนู(プリッキーヌー)を分解すると
พริก = 唐辛子
ขี้ = 糞、滓
หนู = ネズミ
となり、ネズミの糞の唐辛子という何とも変わったネーミングなのです。
なるほど通常2~3センチ程度の小粒の品種なので、その形状はいかにもネズミの「それ」なのです。
タイ人はこの小粒の唐辛子を好んで使います。
この辛さと香りがタイ人の好みに合っているのでしょう。
飲食店で、つまみなどを頼むと皿の隅にพริกขี้หนู(プリッキーヌー)がついてくることがあります。
これまでもこのブログでいくつかのタイ料理をご紹介いたしました。
(グリーンカレーの作り方 แกงเขียวหวาน https://ponce07.com/green-curry/
なかでもトムヤムクン(スープ)やグリーンカレーなどが有名なところですが、これらの料理にも、このพริกขี้หนู(プリッキーヌー)が多く使われています。
พริกขี้หนู(プリッキーヌー)は小粒で非常に辛い品種で、通常は青いまま使われます。
グリーンカレーなどは、色が薄い緑色の汁で、赤い色が見当たらないので、一見するとそれほど辛くはなさそうに見えますが、実はこれが辛いのです。
けっこうな辛さが後から伝わってくるのです。
このพริกขี้หนู(プリッキーヌー)はพริกน้ำปลา(プリックナンプラー)の原料としても使われます。
น้ำปลาナンプラーに刻んだพริกプリック(唐辛子)とมะนาวマナオ(タイのライム)、ニンニクを加えたこの調味料はタイ料理には欠かせないものです。

昔に覚えた「작은 고추가 맵다」という韓国のことわざを思い出しました。
「小さな唐辛子が辛い」という意味になります。
日本流に言えば、「山椒は小粒でもぴりりと辛い」といったところでしょう。
あの小さいพริกขี้หนู(プリッキーヌー)に、これほどの辛さが宿っているとは、驚きです。
唐辛子の世界は奥が深いようです。
これからも、「辛い物好き」の一人として、アジアの食文化に多く触れていきたいと思います。

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唐辛子 พริก その1

これからの暑い季節には、辛い料理が無性に食べたくなるものです。 
食べた直後は、熱い感覚が口の中に広がりますが、やや遅れて汗が流れます。
この感覚が実に心地良いのです。
発汗は体温を下げる働きがありますので、蒸し暑い東南アジアでは辛い料理、とりわけ唐辛子を多用した料理が好まれているのです。

唐辛子の原産地は中南米と言われています。
メキシコでの歴史は大変古く、紀元前6000年に遡るとも言われています。
この唐辛子が世界各地に広がるのは15世紀以降のことなのです。
それが世界に広まるきっかけとなったのがコロンブスによるアメリカ大陸の到達です。
コロンブスはインドのコショウを求めて大西洋を越え、さらに太平洋も越えてアジアを目指しましたが、その途中アメリカ大陸に到達します。
しかしコロンブスはそこがアメリカ大陸とは知らず「ついに我々はインドにたどり着いた」と思い込んでしまうのです。
アメリカ大陸の先住民族がインディアンと呼ばれたり、カリブ海の島々が西インド諸島と呼ばれたりするようになったのは、こうした理由があったからに他ならないのです。
そしてコロンブスはそこで見かけた赤くて辛い香辛料も「きっとコショウの一種に違いない」と思い込み、ヨーロッパに持ち帰って「Red Pepper(赤いコショウ)」と紹介したのです。
胡椒とは関係が無いにも関わらず「Pepperペッパー」と呼ばれている理由は、こうした背景があったからなのです。
その後、唐辛子は大航海時代の波に乗って瞬く間に世界へと広まっていきます。
唐辛子は、漢字の意味としては、「唐から伝わった辛子」となります。
この「唐」はというその漢字が意味するとおり、南蛮渡来の物ということになります。
記録によりますと日本への初めての伝来は1542年ということになっています。
ポルトガル人の宣教師が、豊後国の大友宗麟に唐辛子の種を献上したのです。
しかし、この唐辛子の味は、当時の日本人の味覚には合わなかったようで、食用としては使われることはありませんでした。
唐辛子は観賞用や足袋の先端に入れるしもやけ止めなどとして使われるに過ぎなかったと言われています。
その後江戸時代になり、寛永期に江戸で漢方薬の研究をしていた中島徳右衛門という人物が、唐辛子に種々の香辛料を配合した「七味唐辛子」を開発します。
これが江戸の町でヒットすることになり、唐辛子は日本で香辛料としての地位を確立することになります。
しかし、日本での唐辛子の位置づけは、それほど大きくはなかったと思われます。
1980年代以降、エスニック料理が浸透し、「激辛ブーム」が起こってからは、料理に唐辛子が多く使われるようになりましたが、それは比較的最近のこととも言えます。
以前は、薬味や香り付けに一味唐辛子や日本特有の七味唐辛子が少量使われる程度であり、辛口の商品に関しても多くのレパートリーが用意されていたわけではなかったのです。
しかしアジアにはインドやタイ、韓国など唐辛子が日常的に使われる国もあります。
小さい子供もこんな辛い物を食べるのか疑問に思う人も多いのですが、こうした国々の子供も最初から辛い物が食べられるわけではありません。
小さい子供の頃から少しずつ唐辛子を食して、徐々に辛い味に慣らしてき、舌や胃腸を刺激に対して強くしているようです。

唐辛子 พริก その2 https://ponce07.com/pepper-2/

タイのお粥  โจ๊ก

タイの料理と聞いて、多くの日本人が想像するのが「グリーンカレー」や「トムヤムクン」、「パッタイ(タイ風焼きそば)」などでしょう。
辛いというイメージが先行して、何を食べても辛いのではないかと思う人もいるかもしれません。
辛くて味付けの濃いイメージの強いタイ料理ですが、辛くない料理も多くあります。
朝食によく食べられる「お粥(かゆ)」もそのひとつです。
ちょっと意外に感じるかたもいらっしゃるようですが、タイでもよくお粥が食べられています。
朝食にお粥を好んで食べる人が多いのは、もちろん中国でしょう。
タイには、華僑のように中国系のルーツを持つ人も多くいて、中国からの食文化も広く根づいているのです。
タイのお粥は「ジョーク(โจ๊ก)」と「カオトム(ข้าวต้ม)」の二つに大分できます。
ジョークとは砕いた米を煮込んだもので、米粒はほとんど形を残していない状態です。
ジョーク自体には味はついていません。
朝飯屋で提供されるのは、これに豚のひき肉や卵、刻んだ野菜・ショウガなどの具材をトッピングし、調味料が加えられたものです。
また、パートンコー(ปาท่องโก๋)と呼ばれる小ぶりの揚げパンとの相性が良いので、一緒に食べる人も多いようです。
このあたり食べ方も、中国からの影響が見受けられます。
一方のカオトムの「ข้าว」は米、「ต้ม」は煮るという意味であることから、直訳すれば「煮たご飯」ということになります。
日本の雑炊のように、汁物でご飯を煮込んだものです。
汁気が多く、こちらのほうは米の形状を残しています。

この写真は、クラビタウンの市場内にあったお粥屋です。
ここではジョークが売られています。
看板には、並盛り(=ธรรมดา)が25バーツ、卵入り(=ใส่ไข่)が30バーツ、小盛り(=เล็ก)が20バーツと書かれています。
ここには写っていませんが、スペシャル(=พิเศษ いわゆる「全部のせ」のこと)もありました。

味付けは比較的にさっぱりした感じです。
そのままでもいけますが、お好みに応じてテーブルの上の調味料を加えるのもOKです。
テーブルの上の調味料の使い方は、下記をご参考に…

https://ponce07.com/seasoning/

辛いタイ料理はちょっと苦手という人も、このジョークなら美味しく食べられると思います。
ぜひトライしてみてください。


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