ジャスミンライス  ข้าวหอมมะลิ

今月に入って、タイへの入国制限が緩和されました。

ワクチンの接種が済んだら、条件付きではありますが隔離なしの入国ができるようになりました。

ようやく…といった感です。

とはいえ入国後にPCR検査が必要であるとか、帰国した時の自主隔離しなければならないなど、気軽に旅行できるまでにはまだまだ時間がかかりそうです。

いましばらくは、様子見の姿勢を崩すことはできないのではないかと思います。

来年こそは、以前のように自由に旅行ができることを切に願っています。

そして、かつて歩いたタイの街を思いながら、自宅でタイ料理を楽しんでいます。

多くのタイ料理の中で、一番好きなものは?との質問をしばしば受けます。

僕の答えはきまって、「お米」です。

ちょっと意外な感じがしますが、それほどまでにタイの米が好きなのです。

タイも日本と同じく米を主食としている国です。

タイ語で“米”を表す「カオข้าว」は、日本でいうところの「ごはん」の意味はもちろん、「食事そのもの」という意味にまで幅広く使われています。

このことは日本と同じです。

「กินข้าวแล้วหรือยัง」は「食事は済みましたか」という意味になりますが、これは人と会った時の一般的なあいさつ表現でもあります。

それほどまでに、米の文化が深く根づいているのです。

 

タイの米は、日本の米とは種類は異なりますが、これがなかなかの美味なのです。

なかでもジャスミンライス(香り米)と呼ばれるタイ米は絶品で、この米がなければ最高のタイ料理が完成しないのではとも思ってしまうくらいです。

 

日本の米とタイ米では、そのイネの品種が異なります。

日本の米がジャポニカ種という品種なのに対して、タイ米はインディカ種と呼ばれる品種になります。

世界的に見ると、このインディカ種のほうがメジャーで、世界の米の生産量のおよそ8割がこのインディカ種と言われています。

タイ米(インディカ米)の特徴としては、その長細い形と粘りが少ないのが特徴です。

タイ米を主食とする地域では、炊いた米にカレーなどの汁物をつけて食べたり、チャーハンなどのように野菜や肉、香辛料などと共に炒めて提供されたりすることが多いのです。

カオ・ホム・マリข้าวหอมมะลิをはじめ、いろいろな銘柄の米が売られている。

 

ジャスミンライス(香り米)とは、タイ米の中でも最高級ブランド米として世界で知られている米です。

ジャスミンライスは、タイ語で「カオ・ホム・マリข้าวหอมมะลิ」といいます。

ข้าว=米 หอม=良い香り มะลิ=ジャスミンの意味になります

米に特別な香りをつけているのではなく、品種そのものに豊かな香りがあるのです。

ジャスミンライスは、日本のササニシキやコシヒカリなどのような高級品種のひとつで、他の米とは違って、味や香り、粘りなどが特に素晴らしく、タイ米の中でも最高級品と言われているのです。

一般のタイ米は粘りが弱く香りが少ないのに対して、タイ米の最高級品であるジャスミンライスは、一般のタイ米と比べ、甘味が強く味わいのある米として高い評価を受けています。

実際の炊きたてのジャスミンライスを何もつけずにそのまま口にすると、その特徴がわかります。

日本の米のように強い粘りはありませんが、インディカ種によくある粘り気が全くなく米同士がくっつかないというほどではありません。

軽い粘りがあるといった感じです。

味については、米そのものの味が強烈に主張されることはありませんが、ほんのりとした甘みがあり、シンプルでどんなおかずにも似合いそうなやさしい味わいです。

香りは強く、炊飯器で炊いているときから、独特の香りがキッチンに広がります。

この独特の芳しい香りが食欲をそそることから、ジャスミンライスは世界各国でタイ米の最高級品種として受け入れられているのでしょう。

 

タイ米は日本の米と違って、粘り気が少なく、水分を吸収しづらい特徴を持っているため、カレーなどのような汁物との相性が良いのです。

ジャスミンライスを使ったタイカレーはまさに最高の相性となります。

日本の米でカレーを食べると、元々の粘り気のあることとライスそのものが水分を吸収しやすいため、カレーとライスを混ぜ合わせたときに、ベトベトした食感になってしまう感が否めません。

日本のカレーのようなとろみのないさらさらのタイカレーには、水分が少なくパラパラとした食感のタイ米のほうが相性が良いのです。

粘りや水分量が少ないジャスミンライスは、カレーの旨味を引き立てる最高のパートナーなのです。

 

タイ米の炊き方はいたって簡単です。

日本の米と同様に炊飯器で炊くことができます。

タイ米は日本の米のような糠(ぬか)が少ないので、炊く前に入念に研いでおく必要はありません。

研いでしまうと、ジャスミンライスのいい香りを失うことになります。

米の粒が長いため、割れないように軽く洗っておけば足ります。

炊く前にしばらく水に浸けておく必要もありません。

水に浸けてしまうと、お米が柔らかくなってしまい、ジャスミンライスの特徴であるパラパラした食感がなくなってしまいます。

やさしく水で洗ったあとは、米と水の割合を1:1にし、急速モードでスイッチを入れるだけです。

このジャスミンライスは日本でも購入することができます。

有名なゴールデンフェニックスのジャスミンライスは、コストコや一部の輸入食材専門店などで購入できるほか、通販でも購入できます。

タイカレーやガパオなどのタイ料理を作るときは、併せてこのジャスミンライスをお使いいただくことをおススメします。


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