長崎で味わえる本格四川料理

以前のコラムで、僕が「辛いもの好き」であることを書きました。
(辛くしますか? เอาเผ็ดไหมคะ https://ponce07.com/spicy-food-1/ )
タイはもとより、以前はアジアの各地を旅行した経験があることから、香辛料がふんだんに使われたアジアのメニューにはたいへん興味をそそられるところです。


今日ご紹介したいのは、長崎にある本格的な四川料理が味わえるお店です。
「四川菜Rinrin(シセンサイリンリン)」というのがそのお店です。
長崎市の郊外、野母崎にあります。
長崎市内の中心部からマイカーで40分ほどかかります。
対岸に端島(通称「軍艦島」)が見える海岸にほど近いところにお店があります。

長崎で味わえる中華料理は、甘めの味付けが多いのが特徴です。
それはそれとして悪くはないのですが、本場の中国料理とは異質なものです。
長崎の中華料理は、この地で独自に進化したジャンルの料理とも言えます。
これに対して四川料理の特徴と言えば、唐辛子や花椒(ホアジャオ)を使った「麻辣(マーラー)」という、しびれるような辛さが挙げられます。
中国の四川省は山に囲まれた盆地で、夏はたいへんに蒸し暑い気候です。
暑いうえに、高い湿度が加わるとどうしても食欲が減退しがちになってしまいます。
湿度の高い夏でも食が進み、発汗を促す香辛料の効いた辛い料理が好まれるようになります。
蒸し暑い気候の地方でスパイスの効いた料理が好まれるのは、他のアジア諸国でもよくあることです。
四川省でも、もともと外来種であった唐辛子が定着するようになったのです。
こうした、痺れるような辛さが特徴の四川料理は、やがて中国の他の地方や日本にも広まっていき、人気を博すようになりました。

この店「四川菜Rinrin」のオーナーは、かつて「料理の鉄人」と称された人気シェフの陳建一氏のもとで修業を積んだ経歴があるとのこと。
そのキャリアゆえに、本場の四川料理が次々に繰り出されていきます。
なかでも、看板メニューの筆頭は「陳麻婆豆腐」です。

看板メニューの陳麻婆豆腐


さっそく味わってみることにします。
多くの花椒が使われていて、一口食べるだけで舌がしびれるような感じになります。
花椒の刺激と豆腐の淡泊な甘みが融合した、本場の麻婆豆腐を味わえる瞬間です。
辛味はもとより痺れの方が強く響いて、その後やや遅れて頭から汗が流れるのがわかります。
白いご飯との相性が良く、ご飯が進みます。
ランチタイムであれば、ご飯、スープ、漬物と杏仁豆腐がつきます。
看板メニューの「陳麻婆豆腐」の他にも、担々麵などの麵類も充実しています。
食べ終わったそばから、「次に来たときは何を注文しようかな」などと考えてしまうほど癖になる美味しさです。
週末は予約を入れるか、早めに行くかしないと席を確保できないほどの人気店です。
町からは少し距離はありますが、食べに行くだけの価値は絶対にあります。
是非ご賞味していただきたいお店です。

★「四川菜Rinrin」
所在地  長崎市高浜町4004-4
電話番号 095-894-2828
営業時間 11:30~14:30(LO)、17:30~20:30(LO)
定休日  毎週木曜日、不定休あり

近くの海岸からは軍艦島が望めます

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