昔ながらの石から美容液へ タイのデオドラント進化論

 

ここ長崎ではおくんち(秋の大祭)も終わり、ようやく朝夕に吹く風が涼しくなってきました。
今年2026年の夏は、全国的に記録的な高温となり、国内で初めて5日連続の酷暑日(40℃以上)を記録するなど、各地で異例の厳しい暑さでした。
とりわけ7月中旬〜下旬にかけて西日本などで平均気温が統計開始以降で最も高い記録を更新したそうです。
9月に入っても残暑が続いていましたが、10月になってようやく秋の涼しい風を感じるようになりました。

今年のような猛暑続きの毎日でも、ここ数年は汗をあまり気にすることなく、快適に過ごすことができています。
以前は暑がりで汗かきの体質でしたが、最近はそれほど暑さが気にならなくなりました。
体質が変わったことも要因のひとつですが、それ以上に大きな要因としては、以前紹介いたしました、タイのデオドラント・ストーンのおかげかもしれません。
(Thai Deodorant Stone タイ発・自然派デオドラントのすすめ! 清潔文化と快適生活のヒント)
このデオドラント・ストーン。
一度使ってみるとその快適さが実感できます。
まだ使ったことのない方は、一度試してみてください。

これがデオドラント・ストーン(アルム石)


ところで最近のタイでは、そのデオドラント事情そのものが大きく変化しています。
定番のデオドラント・ストーンは今も健在ですが、その一方でタイのデオドラント市場には新しい流れが生まれています。
脇ケアは、いつの間にか「ただの制汗」ではなくなっているのです。
タイではおなじみのドラッグストアのWatsonsやBootsへ入ると、日本では見かけないようなデオドラント専門コーナーが設けられており、その品揃えの豊富さに毎回驚かされます。

その中には、私が普段愛用しているデオドラント・ストーン(アルム石)の姿もあります。
無香料で、成分はほぼミョウバンだけ。
「余計なものが入っていない」という安心感があり、タイでも長く支持されてきた昔ながらの定番商品です。

しかし近年、タイのデオドラント市場は大きく変化しています。
かつて棚の大半を占めていたロールオンタイプの商品の横に、「Whitening」「Brightening」「Serum」と書かれた商品が並びます。
アルム石のような“石の時代”から、美容成分をたっぷり配合した“脇用美容液”の時代への変化です。
この変化は、単なる商品ラインナップの増加ではなく、タイ人の脇ケアに対する価値観そのものが変わった結果ともいえます。

■ タイ人の悩みは「汗」だけではない
タイは高温多湿の国です。
汗をかく量が多く、脇のニオイ対策は生活の一部と言っていいでしょう。
しかし、タイの若い世代が気にしているのはそれだけではないのです。
・脇の黒ずみ
・シェービングによる摩擦
・ザラつき
・毛穴の目立ち
・服との擦れによるくすみ
こうした悩みが重なり、脇の肌を「顔と同じようにケアしたい」という発想が生まれます。
その結果生まれたのが、“Underarm Serum(脇用美容液)”という新たなジャンルでした。

■ “脇用美容液”とは何か
脇用美容液は、従来のデオドラントに比べてさまざまな美容成分が配合されています。
・ナイアシンアミド(美白・くすみケア)
・ビタミンC誘導体(トーンアップ)
・アルブチン(色ムラ改善)
・AHA(乳酸)(角質ケア)
・パパイヤ酵素(やさしいピーリング)
・パンテノール(保湿)
つまり、「汗・ニオイ対策」+「黒ずみ・ザラつき・毛穴・保湿」まで一気に面倒を見るという発想で作られているのです。
脇を“ただの脇”ではなく、「見せる肌」「整える肌」として扱う文化が生まれたと言っていいかもしれません。

■ タイで流行している具体的な商品
ここからは、実際にタイで人気の脇用美容液を紹介しながら、進化の方向性を見ていきましょう。

● NIVEA Extra White Roll-on(タイ限定)
日本でもなじみ深いNIVEAですが、タイでは“美白系ロールオン”が主力。
ナイアシンアミド配合で、汗・ニオイ+黒ずみケアを同時に行うのが特徴です。
ドラッグストアの定番商品で、男女問わず人気が高いようです。

NIVEA Extra White Roll-on(商品HPより)


● Deonat Papaya / Aloe
アルム石の進化系。
ミョウバンをベースに、パパイヤ酵素やアロエを加えて角質ケア・保湿をプラス。
“ナチュラル派だけど美容もしたい”という層に人気です。

Deonat Papaya(商品HPより)


● Mistine Underarm Perfume Roll-on
香水のような香りを楽しめるロールオン。
「脇から香りをまとう」という新しい価値観を広めました。
デオドラントがフレグランス化している象徴的な商品です。

特にタイで昔から愛される「TOP COUNTRY(トップカントリー)」の香りは、どこか懐かしくもエキゾチックな定番として今なお根強い人気を誇っています。

Mistine Underarm Perfume Roll-on TOP COUNTRY(商品HPより)


● Cathy Doll Underarm Serum
SNSで最も話題になった脇用美容液。
ナイアシンアミド+ビタミンCで黒ずみケアに特化した商品です。
「脇のトーンアップ」を前面に押し出し、若い女性の支持を集めています。

Cathy Doll Underarm Serum(商品HPより)

■ アルム石と美容液の“使い分け”という新しい提案
アルム石は、もちろん今でもタイで愛されている定番です。
その理由は、シンプルで安心感があり、香りが邪魔しないからに他なりません。
一方、脇用美容液は、黒ずみ・ザラつき・毛穴など“見た目の悩み”に強い存在です。
両者は競合ではなく、むしろ併用することでさらに力を発揮すると言えるのです。
日常使いはアルム石で汗・ニオイ対策
夜のケアは脇用美容液で黒ずみ・角質ケア
香りを楽しみたい日は香水系ロールオン
といった具合です。
このように、いまや「脇ケアをシーンで使い分ける」という新しいライフスタイルが生まれているのです。

■ タイのデオドラントは“脇の美容”へ
アルム石という素朴な石から始まった脇ケアは、タイでは美容液レベルのスキンケアへと進化しています。
背景には、高温多湿の気候、黒ずみの悩み、SNS文化、香りへのこだわりなど、タイならではの生活文化があります。
この変化を知ると、デオドラントは単なる制汗剤ではなく、「脇の肌を整える美容アイテム」として、新しい価値を持ち始めていることがわかります。

ちなみに以前このデオドラント・ストーンのいいところは、「なかなか減らないこと」と紹介しました。
毎日使っていても、減っていく実感があまりありません。
とはいえ、さすがに2年も使えば変化が現れます。
では実際にどんな姿になるのでしょうか?!

約2年間使い続けたタイのデオドラント・ストーン。ケースから外れるほど小さくなりましたが、まだ現役です。


上の写真は、使用開始からおよそ2年が経過した現在の状態です。
石はケースから外れ、形も崩れています。
かなり小さくなりましたが、手にとってまだ使い続けています。
そろそろ新しいものに換えてもいいのですが・・・
それだけ愛着があるということでもあります。

タイで初めてアルム石を買った頃には、その後脇用美容液が並ぶ時代が来るとは想像もしませんでした。
昔ながらのデオドラント・ストーンは今もお気に入りですが、タイの美容文化は今も進化を続けています。
次回タイを訪れた際には、ドラッグストアの棚をのぞきながら、また新しい発見を探してみたいと思います。

 

タイ旅行ランキング
タイ旅行ランキング

タイ国鉄はどう変わるのか? レッドラインから読み解くSRTの未来図

 

前回、前々回ではタイの鉄道が抱えてきた負の側面にテーマを当ててきました。
そのような旧態依然とした体質と言われるタイ国鉄も、近年は改革が進んでいるように感じられます。
例えばレッドラインのように、既存の軌間(1000ミリ)でありながら高架・複線化・電化した新しい路線も生まれています。
このような新線の建設に伴い既存の路線の高架化が進み、踏切が徐々に減少しているのは安全管理の面で大きな前進であると感じます。
今回はタイ国鉄の描く将来のビジョンについて触れてみたいと思います。

タイ国鉄(SRT)は長年にわたり、老朽化した設備や慢性的な赤字体質などの課題を抱えてきました。
しかし近年は、大規模なインフラ整備や組織改革が進められており、従来の姿から大きく変わろうとしています。
結論から言えば、タイ国鉄は今後20年ほどの間に、現在とは大きく異なる近代的な鉄道へと変貌していく可能性が高いと言えるでしょう。

ただし、その変化は全国で一律に進むわけではありません。
バンコク首都圏を中心に整備が進む新しい鉄道網と、地方に残る従来型の路線が当面は共存することになりそうです。
そのため、タイの鉄道はしばらくの間、「新しい鉄道」と「昔ながらの鉄道」が併存する二層構造の時代を迎えると考えられています。

その象徴的な存在が、バンコク都市圏を走るレッドラインです。
レッドラインは、タイ国鉄が将来目指す鉄道の姿を先取りした路線と位置付けることができます。
レッドラインの特徴は、高架化によって踏切をなくし、複線化された線路で安定した運行を実現していることです。
また、電車による運行や高度な列車制御システム、バリアフリー設備なども導入されており、その姿は日本の都市近郊鉄道にも近いものとなっています。
タイ国鉄は今後、既存の近郊路線についても段階的にレッドライン方式へ更新していく方針を示しています。
ただし、予算や用地の確保といった課題があるため、まずはバンコク周辺から整備が進められ、全国への展開には長い時間が必要になる見込みです。

ドンムアン駅


踏切問題についても、大きな転換期を迎えています。
近年相次いだ重大事故を受けて、政府は踏切の安全対策を強化する方針を打ち出しています。
危険性の高い踏切については優先的に立体交差化を進めるほか、遮断機の自動化や道路信号との連携強化も進められています。
また、遮断機が完全に下りるまで列車を発車させないという新たな安全ルールも導入されています。

特にバンコク首都圏では、将来的に地上踏切をなくすことを目標としており、高架化や地下化が積極的に進められています。
しかし、地方には依然として手動踏切や警報機のない踏切も数多く残されており、全国的な安全水準の向上には相当な時間がかかると考えられています。

レッドラインの座席


さらに、タイ政府は鉄道を国家インフラの中核として位置付けており、高速鉄道の整備も重要な政策となっています。
現在、バンコクとナコンラチャシマーを結ぶ高速鉄道が建設中であり、将来的にはチェンマイ方面への延伸構想も検討されています。
また、ドンムアン空港、スワンナプーム空港、ウタパオ空港を結ぶ高速鉄道計画も進められています。

これらの高速鉄道が完成すれば、長距離旅客輸送の中心は在来線から高速鉄道へ移行していくことが予想されます。
その結果、在来線は都市近郊輸送や貨物輸送を担う役割がより強くなるでしょう。

貨物輸送についても、大きな変化が見込まれています。
タイ政府は現在、国内貨物輸送に占める鉄道の割合を大幅に引き上げることを目標に掲げています。
そのため、主要幹線の複線化や大型コンテナ施設の整備、新型機関車の導入などが進められています。
また、ラオス鉄道との接続強化によって、国際物流ネットワークの拡充も期待されています。

もっとも、貨物列車の本数が増えれば踏切事故のリスクも高まります。
そのため、貨物輸送の強化と踏切の安全対策は一体的に進める必要があります。

一方で、タイ国鉄そのものの組織改革も進行しています。
タイ国鉄は長年にわたり非効率な組織運営や財政難が問題視されてきました。
そこで政府は、鉄道資産を管理する部門と実際に列車を運行する部門を分離する改革を進めています。
すでにレッドラインについては専用の運行会社が設立されており、一部路線では民間企業の活用も進められています。

将来的には、日本のJRグループのように、インフラ管理と運行を分ける「上下分離方式」に近い仕組みへ移行する可能性もあると見られています。

このように、タイ国鉄は高架化・電化・複線化を進めながら、より安全で効率的な近代的鉄道への転換を目指しています。
一方で、地方には依然として単線・非電化・手動踏切を中心とした旧来型の路線が数多く残っており、その改善には長い年月が必要です。

今後、高速鉄道網の整備が進めば、長距離旅客輸送は高速鉄道が担い、在来線は近郊輸送や貨物輸送を中心とする役割へと変化していくでしょう。
しかし、踏切事故の問題については、都市構造やインフラ整備、安全基準などが複雑に絡み合った構造的課題であるため、短期間で完全に解決することは難しいと考えられます。

それでも、レッドラインに代表される新しい鉄道網の整備を見る限り、タイ国鉄は確実に近代化への道を歩み始めています。
今後数十年にわたり、その変化がどこまで全国へ広がっていくのかが注目されます。

タイ旅行ランキング
タイ旅行ランキング

タイ・バンコクで踏切事故が相次ぐのはなぜか? 事故多発の背景と構造的問題を分析(その2)

タイで踏切事故が多発する背景を理解するためには、なぜタイの踏切が現在のような危険な構造になったのか、その歴史的な経緯を知る必要があります。
結論から言えば、タイの踏切問題は「鉄道が先に整備され、その後に急速に発展した道路交通や地域住民の生活動線に制度やインフラ整備が追いつかなかったこと」に起因しています。
さらに、安全基準の整備や設備投資の遅れも重なり、現在の状況が形成されたと考えられます。

タイで鉄道建設が始まったのは、19世紀末のラーマ5世(チュラーロンコーン王)の時代です。
当時は自動車交通がほとんど存在せず、鉄道は国家の重要な交通インフラとして位置づけられていました。
そのため、まず鉄道を建設し、その後に道路が線路を横断する際には踏切を設けるという考え方が一般的でした。
この点は、日本の明治から大正時代の鉄道整備とよく似ています。

しかし、日本ではその後、自動車交通の増加に合わせて安全基準の強化や高架化・立体交差化が進められました。
一方でタイでは、そのような安全対策が十分に進まず、多くの踏切が長年にわたり残されることになりました。

第二次世界大戦後、タイでは経済成長とともに自動車やバイクが急増しました。
鉄道沿線には集落や市場、工場などが発展し、人や車が線路を横断する機会も増えていきました。
しかし、新たな正式な踏切を整備するためには予算や手続きが必要であり、容易には対応できませんでした。

その結果、国が認可した正式な踏切だけでなく、地域住民が生活の利便性を優先して設けた非公式の踏切、いわゆる「勝手踏切」が各地に増加していきました。
こうした踏切には警報機や遮断機が設置されていない場合が多く、安全性に大きな問題を抱えていました。

タイ国鉄の資料によれば、全国約2,700か所の踏切のうち、およそ700か所が無許可の踏切とされています。
また、2005年から2021年までに発生した列車事故の約44%が、このような非公式踏切で発生したと報告されています。
つまり、地域住民の生活を支えるために作られた踏切が、結果として重大事故の温床にもなっていたのです。

踏切で列車とバイクが衝突 1人が死亡 踏切は閉鎖される(Thai PBS News 2026年5月24日より)

https://www.thaipbs.or.th/news/content/506287

では、危険性が明らかであるにもかかわらず、なぜこうした状況が長年改善されなかったのでしょうか。
その理由の一つは、住民の生活との密接な関係にあります。
タイ国鉄や政府が無許可踏切の閉鎖を進めようとしても、「遠回りを強いられる」「商売に支障が出る」といった理由で住民の反発を招くことが少なくありませんでした。
中には、閉鎖された踏切の柵を住民が再び壊して通行できるようにしてしまう事例も報告されています。

また、財政面の問題も大きな要因でした。
タイ国鉄は長年にわたり慢性的な赤字を抱えており、安全設備の更新や立体交差化よりも、まず鉄道の運行を維持することが優先されてきました。
高架橋や地下道の建設には莫大な費用がかかるため、「必要性は理解しているが実現できない」という状況が続いていたのです。

首都中心部の鉄道踏切 交通ルート上の時限爆弾(Thai PBS News 2026年5月18日より)

https://www.thaipbs.or.th/news/content/506043

さらに、安全基準そのものの整備も遅れていました。
2010年代に入るまで、どのような条件の踏切に遮断機を設置すべきか、どの程度の交通量で立体交差化を行うべきかといった体系的な基準は十分に整備されていませんでした。
そのため、「標識だけ設置する」「警報機はあるが遮断機はない」「係員が旗を振って注意を促すだけ」といった不十分な安全対策に頼るケースが多く見られました。

こうした歴史的経緯により、タイでは現在でも「標識のみ」あるいは「警報機のみ」の踏切が数多く存在しています。
つまり、列車の接近を知らせる設備はあっても、車両や歩行者を物理的に止める仕組みがない踏切が少なくありません。
これは、安全確保を人間の判断に大きく依存する構造であり、事故発生のリスクを高める要因となっています。

踏切内での駐停車は後を絶たない(Thai PBS News 2026年5月19日より)

https://www.thaipbs.or.th/news/content/506075

また、道路側の安全対策も十分とは言えません。
夜間の視認性が低い場所や、減速帯や路面標示が不足している場所も多く、こうした道路設計上の問題が事故の深刻化につながっていると指摘されています。

さらに、踏切問題には複数の利害関係者が関わっています。
タイ国鉄は安全のために踏切を減らしたいと考えていますが、地方自治体は住民の利便性を重視し、住民自身もできるだけ近い道を利用したいと考えています。
そのため、危険性を認識しながらも完全には解消できない踏切が全国に残されているのです。

高架化されたドンムアン駅(2026年1月 筆者撮影)

もっとも、近年は状況が変わりつつあります。
タイ政府とタイ国鉄は、無許可踏切の閉鎖や迂回路の整備を進める方針を打ち出しています。
また、交通量の多い踏切については高架橋や地下道による立体交差化を進める計画も進行中です。
さらに、複線化事業や高速鉄道、新しい都市鉄道では原則として踏切を設けず、高架化を前提とした整備が進められています。

このように、タイの踏切が危険な構造になった背景には、鉄道が先に整備され、その後の急速な道路交通の発展や地域社会の変化に制度やインフラが追いつかなかったという歴史があります。
そして、その問題を十分に解決できないまま長年放置されてきた結果、現在のような状況が生まれました。
近年になってようやく本格的な改善が始まったものの、100年以上にわたって積み重なった課題を解決するには、今後も長い時間と継続的な投資が必要になるでしょう。

タイ語ランキング
タイ語ランキング

タイ・バンコクで踏切事故が相次ぐのはなぜか? 事故多発の背景と構造的問題を分析(その1)

バンコクでは踏切事故が繰り返し発生しています。
先月の16日にマッカサン地区で、踏切上に停車していた路線バスに貨物列車が衝突し、8人が死亡、32人が負傷する大事故が起きました。
さらにその翌週には、バイクで踏切を横断しようとした女子学生が貨物列車と衝突し、その場で死亡する事故も発生しています。
まずは、このたびの事故に際しまして、心よりお悔やみとお見舞いを申し上げます。

マッカサンで貨物列車と路線バスが衝突(Thai PBS News 2026年5月16日より)

https://www.thaipbs.or.th/news/content/505974

さて、このような踏切事故が相次いでいる原因はどこにあるのでしょうか。
各種の報道を分析すると、その背景には都市構造の問題、交通事情、鉄道インフラの整備の遅れ、そして人的要因などが複雑に絡み合っていることが見えてきます。

まず大きな要因として挙げられるのが、バンコク特有の都市構造と深刻な交通渋滞です。
市内には踏切のすぐ先に信号が設置されている場所が少なくありません。
そのため、赤信号によって車列が滞ると、車両が踏切内に取り残される危険があります。
今回のマッカサンでの事故でも、踏切を渡った直後の交差点で渋滞が発生し、バスが線路上で立ち往生したことが事故の直接的な原因とされています。
つまり、現在の交通量に対して踏切の構造が十分に対応できておらず、事故が発生しやすい環境が長年放置されてきたと考えられます。

また、踏切設備そのものにも問題があると指摘されています。
報道によれば、遮断機が正常に作動しなかった可能性や、依然として手動操作に頼っている踏切が多いことが明らかになっています。
さらに、車両が線路上に残っている場合には、遮断機が物理的に下りられないケースもあります。
今回の事故後、タイ政府は「遮断機が完全に下りるまで列車を発車させてはならない」という新たなルールを導入しました。
これは裏を返せば、これまで遮断機が十分に機能していなくても列車が運行される場合があったことを示しています。

列車運転手の薬物検査 結果は陽性であることが判明(Thai PBS News 2026年5月17日より)

https://www.thaipbs.or.th/news/content/506014

列車の運行体制にも問題が見られました。
マッカサンでの事故では、貨物列車の運転士から薬物反応が検出されたほか、必要な資格を十分に取得していなかった疑いも報じられています。
こうした事態を受けて、政府は鉄道やバスの運転士に対し、薬物検査やアルコール検査をより厳格に実施する方針を打ち出しました。
これは、これまで運転士に対する管理体制が十分でなかったことを示していると言えるでしょう。

列車の運転士 免許を所持していなかった疑い(Thai PBS News 2026年5月20日より)

https://www.thaipbs.or.th/news/content/506131

その一方で、道路交通の側にも課題があります。
事故を起こしたバスの運転士については、踏切内に進入すべきではない状況で進入したのではないかとの指摘がなされています。
タイでは以前から、踏切で無理な横断を行ったり、危険を承知で進入したりするケースが少なくないという意見もありました。

翌週に発生した女子学生の死亡事故も、そのような問題を象徴していると考えられます。
タイでは二輪車利用者が非常に多く、車の間をすり抜けながら走行する習慣も一般的です。
そのため、警報が鳴り始めたり遮断機が下り始めたりしても、無理に踏切を渡ろうとする行動が見られます。
さらに、遮断機や警報設備への信頼性が十分でないことも、危険な行動を助長している可能性があります。

列車運転士免許発行の迅速化と厳格な薬物検査を実施(Thai PBS News 2026年5月19日より)

https://www.thaipbs.or.th/news/content/506108

また根本的な問題として、鉄道インフラの整備の遅れも挙げられます。
タイ政府自身も、踏切を減らして鉄道の高架化や地下化を進める必要性を以前から認識しています。
しかしながら、予算不足や用地取得の困難さ、鉄道設備の老朽化、国鉄の慢性的な財政難などにより、危険な踏切が長年残されたままとなっている現状があります。

国鉄元総裁 交通規律の欠如と人為的ミスを指摘(Thai PBS News 2026年5月19日より)

https://www.thaipbs.or.th/news/content/506100

加えて、制度面にも課題があります。
踏切の運用が人の判断に大きく依存していること、運転士に対する薬物・アルコール管理が不十分であること、鉄道と道路交通の連携が十分でないこと、安全基準や監督体制が必ずしも厳格ではないことなどが指摘されています。
事故後、タイ政府は「鉄道の安全基準を航空業界並みに引き上げる」と表明しましたが、これは従来の安全管理体制に改善の余地が大きかったことを示していると言えるでしょう。

このように、バンコクで踏切事故が多発する背景には、都市構造上の問題、インフラ整備の遅れ、運転士や利用者の危険な行動、行政による安全管理の不十分さ、そして鉄道と道路交通の連携不足など、複数の要因が重なっています。
言い換えれば、「いつ重大事故が発生してもおかしくない状況」が長年にわたって続いていたと言えるのかもしれません。

運輸省 列車運転士に対する厳格な検査を命じる(Thai PBS News 2026年5月18日より)

https://www.thaipbs.or.th/news/content/506044

今回の事故を受けて、タイ政府は薬物検査の強化やアルコールチェックの徹底、遮断機の作動確認後の列車運行、信号機と踏切設備の連携強化、高架化・地下化の推進など、さまざまな安全対策を打ち出しています。
しかし、都市設計やインフラ整備といった構造的な問題の解決には多額の予算と長い時間が必要です。そのため、事故防止に向けた取り組みは進むと考えられるものの、短期間で踏切事故が完全になくなるとは言い難いのが現状です。

 

 

タイ語ランキング
タイ語ランキング

1260段の先に見た黄金──クラビの聖地「ワットタムスア วัดถ้ำเสือ」

前回は、配車アプリ「Grab」の使い方について解説いたしました。(https://ponce07.com/ride-hailing-apps-in-thailand/)
クラビなどの地方都市でも、「Grab」は使えることがわかりました。
ということなので、さっそくクルマを使って、郊外に観光に出かけましょう!
向かった目的地は「ワットタムスア(วัดถ้ำเสือ/Wat Tham Suea)」になります。

ワットタムスアとは?
ワットタムスアは、クラビタウンの北東郊外に位置する、南タイを代表する仏教寺院のひとつです。
タイ語を少し解説しますと…
วัด = 寺
ถ้ำ = 洞窟
เสือ = 虎
の意味になります。
英語で “Tiger Cave Temple” と表記されているここは、 その名の通り、「虎の洞窟」を中心とした修行道場兼寺院として知られています。
瞑想道場、洞窟群、山頂の巨大仏像と仏塔、そして1260段の階段からなる「修行の山」が一体となった、とても“立体的”な寺院です。

「虎」の名の由来
なぜと「虎」と呼ばれているのか?
1975年頃、アーチャン・ジュムネーン(Ajahn Jumnean Seelasettho)という僧侶が、この一帯の洞窟で瞑想修行を行ったことが始まりとされています。
この僧侶が瞑想中に、この洞窟周辺を虎が歩き回るのを見た、という伝説が残っており、 そこから「ワット・タム・スア(虎の洞窟寺)」と名付けられたと言われます。
ほかにも、「洞窟の壁に虎の足跡のような跡が見つかった」とか、「洞窟の岩の膨らみが虎の足の形に似ている」といった説もあり、「虎」はこの寺の象徴的なモチーフになっています。

森林派寺院としての姿
ワットタムスアは、観光地であると同時に、今も現役の瞑想修行道場です。
境内には僧侶や修行者のための簡素なクティ(僧房)が点在し、森の中で静かに修行する「森林派寺院」の雰囲気を色濃く残しています。
周囲は石灰岩の奇岩と熱帯雨林に囲まれ、洞窟・巨岩・森がそのまま修行の場になっている「自然と一体の寺院」が大きな特徴です。

巨大なナーガ像は寺院の入口にあります


入口から境内に入ります。
巨大なナーガ像や黄金の建築が参道前に現れます。
ナーガは「水」「守護」「豊穣」を象徴しているもので、寺院の入口よくみられる存在です。
平地に立っている寺院は、タイらしい屋根飾りの本堂や礼拝堂があり、地元の人々はここで「タンブン(功徳を積む行為)」やお参りをします。
寺院の内部に入ってみます。
扉にも、細かい彫刻が施されていて、その一つ一つが美術品のようです。
赤い絨毯に座って合掌している姿や僧侶が読経している様子がわかります。
黄金の装飾は、仏教の光明や悟りの象徴です。
花や供物が並ぶ光景は タンブンと読経供養の場です。
タイでは、家族の健康祈願や先祖供養などで寺院に集まり、僧侶の読経を受けるのが一般的です。
地元の人々はこうしてタンブンやお参りをしています。
ここは観光地でありながら、地元の人々にとってはとても神聖な場所であることがわかります。
ほかにも森の中に僧房や瞑想小屋が点在し、一般の修行者が長期滞在して瞑想することもあるとのことです。

タンブンと読経供養の様子


1260段の「修行の階段」へ
さてさらに境内を進み、次は山頂エリアに向かいます。
メインは山頂にある仏像と仏塔です。
山頂からはクラビの街が一望できる名所です。
ただし、そこに行き着くまでは「修行の階段」があります。
その段数は1260段! 標高は約309mとされています。

「修行の階段」の起点 その段数は1260段


実際に昇り始めてわかったことですが、階段のステップはとても狭く、段差も急勾配です。
これでは、手すりがないととても登ることは無理です。
滑りにくい靴を履いてきて正解でした。
サンダル履きでは、けがをしてしまうかもしれませんので。

ステップはとても狭い
段差はかなり急勾配


かなり上ってきました。
振り返ると、見晴らしがいいのがわかります。
といってもまだまだ半分です。
苦しくなってきますが、ここまで来てあきらめるわけにもいきません。
せっかくここまで来たのだから。
さらに歩を進めます。

669段目 まだまだ半分


多くの観光客が汗だくになりながら登ります。
その過程はまさに「修行の階段」。
そのこと自体が一種の瞑想と修行と言えるのかもしれません。
やっと山頂に着きました。
山頂からは、クラビの街が一望できました。
そのほかにも周囲の石灰岩の奇岩や熱帯雨林の濃い緑、また遠くの海や島影までもが見渡せます。
360度見渡せるパノラマビューはまさに絶景です。

山頂から一望できるクラビの街


そして山頂には黄金に輝く巨大な仏像が鎮座しています。
この仏像はクラビの象徴的な風景のひとつになっています。
また仏舎利を納めたとされる仏塔もあり、山頂全体が聖域として整えられていることがわかります。

天空に向かってそびえたつ仏塔


黄金仏像はどうやって建てられたのか?
仏像の高さは約18メートル、幅は約10メートルとされ、クラビ県でも最大級の屋外仏像です。
その黄金の仏像や仏塔は、どのようにして建立されたのか?
ワットタムスア山頂の黄金仏像は、1970年代に建立されたもので、資材や人力を使って険しい山道を越えて建設されたとされています。
当時は、現在のように重機や整備された道路などはなかった時代でしょう。
その時代に、地元信者や僧侶たちの協力によって少しずつ資材を運び上げられて建設されたという記録があります。
階段が整備される前は、山道を使って資材を人力で運び上げたとされ、一部では、竹製の滑車や簡易レールを使って、石材や金属部品を少しずつ引き上げたという話もあります。
仏像は一体型ではなく、複数のパーツに分けて搬入し、山頂で溶接・接合して組み立てたといわれています。
また、現地で金箔や塗装を施したという記録もあります。
建設にあたっては、僧侶だけでなく、地元の信者やボランティアが協力し、何年もかけて建設されたと伝えられています。
タイの寺院建設では「タンブン」の一環として、労働奉仕も重要な功徳とされるため、信仰心による支援が大きかったと考えられます。
いずれにしても、相当な信念と努力がなければ、あれほどの巨大な仏像を見ることは不可能です。

山頂にある黄金に輝く巨大な仏像


黄金に輝く仏像と仏塔は、信仰心と汗の結晶ともいえるでしょう。
仏像は、「悟りの高さ」「心の清浄」「大地と空のつながり」を象徴しており、訪れた人の心を静かに整えてくれます。


クラビを訪れるなら一度は登りたい“聖なる山”
1260段の階段という試練は、単なる観光ではなく、汗をかきながら一歩一歩登ることで自分の心と向き合うような「体験」とも言えます。
そしてこの試練の先にあるのは、山頂の巨大な仏像と仏塔のある聖地であり、クラビの大地と海、奇岩と森を一望できるパワースポットでした。
ここは単なる観光スポットを超越した、 「クラビの大地と信仰の“核”に触れる場所」なのかもしれません。
クラビタウンに滞在する機会があれば、一度は山頂までの試練を超えて、絶景を味わってみてはいかがでしょうか。

基本情報と注意事項
ワット・タムスア (Wat Tham Sua)
URL     http://www.watthumsua-krabi.com/index.htm
拝観料   50バーツ
所在地   Krabi Noi Muang Krabi, Krabi 81000
地図    Googleマップで確認する
アクセス  クラビ国際空港から西へ約9km、車で約15分
      配車アプリ「Grab」を使えばクラビタウンからも簡単にアクセスできます。

入山可能時刻は毎日 06:00〜17:30


●入山可能時刻は毎日 06:00〜17:30
(この時間帯以外は立ち入り禁止)
●日差しが強いので帽子or日傘は必須
●飲料水は持参してください
(山頂エリアの入口では無料配布もありましたが)
●サンダルは危険 滑りにくい運動靴推奨
(特に雨季は階段が滑りやすい)
●猿が出没しますので荷物には注意

猿が出没しますので荷物には注意

 

タイ旅行ランキング
タイ旅行ランキング

「水に魚あり、田に稲あり」に込められた意味 ในน้ำมีปลา ในนามีข้าว 

「水に魚あり、田に稲あり」という言葉は、タイ語で
ในน้ำมีปลา ในนามีข้าว(Nai nām mī plā nai nā mī khāo)と言います。
タイではとてもよく知られた言葉で、「この国は自然に恵まれ、食べ物に困ることがない」という意味を持っています。
単語の意味をひとつひとつ見ていくと、このようになります。
ในน้ำ : 水(の中)に
มี : ある、いる
ปลา : 魚
ในนา : 田(の中)に
ข้าว : 米、稲
直訳すると「水の中には魚がいて、田んぼの中には米がある」という、ごく素朴な表現です。
しかし、その背景には、自然と共に生きてきたタイの人々の暮らしや、国の理想の姿が込められています。
この言葉は、13世紀のスコータイ王朝時代に作られたラムカムヘン王の石碑に刻まれており、タイの歴史を語るうえで欠かせない言葉とされています。

古くから続くタイの稲作と人々の暮らし
この言葉が示すとおり、タイでは古くから米が主食であり、稲作は生活の中心でした。
人々は川や雨の恵みを受けながら田を耕し、米を育てて暮らしてきました。
稲作が安定することは、食料の安定につながり、社会の安定にもつながります。
スコータイ王朝の時代には、すでに水路や灌漑の工夫が行われていたと考えられています。
川の水を上手に利用することで、田んぼに水を引き、安定して米を作る仕組みが整えられていました。
こうした積み重ねが、現在のタイの農業の基礎になっています。

タイが米作りに向いている理由
タイが稲作に適している最大の理由は、やはり気候です。
タイは一年を通して暖かく、平均気温は26〜28度ほどあります。
日本のように冬に雪が降ったり、気温が大きく下がったりすることがないため、稲が育ちやすい環境が整っています。
また、雨季と乾季がはっきりしていることも特徴です。
雨季には十分な雨が降り、田んぼに水が行き渡ります。
乾季には収穫や乾燥作業がしやすくなります。
この自然のリズムが、米作りにとって理想的な環境を生み出しています。
さらに、チャオプラヤ川やメコン川といった大きな川の周辺には、栄養分を多く含んだ平野が広がっています。
こうした土地は米作りにとても向いており、昔から「穀倉地帯」として発展してきました。

日本と比べて見えるタイの稲作の特徴
日本とタイの稲作を比べてみると、その違いがよく分かります。
日本では、春に田植えをして、秋に収穫する年1回の稲作が基本です。
冬は寒いため、稲を育てることができません。
一方、タイでは寒い季節がほとんどないため、地域によっては年に2回、あるいは3回も米を収穫することができます。
これを二期作、三期作と呼びます。
作れる回数が多い分、生産量も多くなります。
また、日本は山が多く、田んぼの面積が限られていますが、タイは平らな土地が広く、大きな農地で米を作ることができます。
そのため、タイでは大量生産がしやすく、世界でも有数の米輸出国となっています。

農林水産省の統計より

 

タイで日本米が作られるようになった理由
近年、タイでは日本のうるち米、いわゆるジャポニカ米の栽培が増えています。
その背景には、日本食ブームがあります。
寿司、弁当、定食など、日本食はタイでもすっかり定着しました。
日本食には、粘りがあり、ほんのり甘い日本米がよく合います。
そのため、レストランや家庭で日本米を求める声が増えてきました。
さらに、バンコクを中心に多くの日本人が暮らしており、日本と同じ味のご飯を求める需要も安定しています。
日本から米を輸入することもできますが、高い関税がかかるため価格が上がってしまいます。
そこで、タイ国内で日本米を作る方が、価格を抑えられるという利点があります。

タイ産日本米の味と品質
タイで作られている日本米は、「コシヒカリ」「ササニシキ」「あきたこまち」など、日本でおなじみの品種が中心です。
コシヒカリは粘りが強く、冷めても美味しいため、寿司や丼物によく使われます。
ササニシキはあっさりとした味わいで、和食全般に合います。
現地で改良された品種もあり、暑さや病気に強い工夫がされています。
玄米を低温で保管し、注文に応じて精米するなど、日本式の品質管理を取り入れている生産者もいます。
そのため、「日本産とほとんど変わらない」と感じる人も少なくありません。

大手スーパーで販売されている日本米

 

タイ人の食文化の変化とこれから
最近では、タイ人の間でも粘りのある米を好む人が増えてきました。
これまで主流だったインディカ米だけでなく、日本米のような食感を楽しむ人が増えているのです。
食の多様化が進み、選択肢が広がっていると言えるでしょう。
今後は、タイ産日本米がひとつのブランドとして定着し、外食産業や海外への輸出に広がっていく可能性もあります。
日本の米作りの技術と、タイの自然条件が合わさることで、新しい価値が生まれつつあります。

米が育ててきたタイの自然の豊かさ
「水に魚あり、田に稲あり」という言葉は、タイの自然の豊かさと、人々の暮らしの安定を象徴しています。
温暖な気候と肥沃な土地に支えられた稲作は、昔から現在までタイ社会の基盤であり続けてきました。
近年では日本米の栽培も広がり、食文化はさらに多様化しています。
この言葉が示す豊かさは、形を変えながら、今もタイの中で生き続けているのです。

 

タイ語ランキング
タイ語ランキング

あのヒルドイドが処方箋なしに安価で買える? タイでカンタンに購入できました!

みなさんは「ヒルドイドの闇」という言葉を聞いたことがありますか?
ヒルドイド(Hirudoid)とは、ヒルドイドローションまたはヒルドイドクリームなどの名称で処方される医療用の医薬品で、マルホ株式会社が製造・販売している医薬品です。
主成分は、ヘパリン類似物質(heparinoid)と呼ばれるもので、血行促進作用や抗炎症作用に加え、非常に優れた保湿作用を持ちます。
皮膚科では、アトピー性皮膚炎、乾燥性皮膚炎(皮脂欠乏性湿疹)、掻痒症、手荒れや老人性乾皮症、外傷や手術後の瘢痕(しこりや赤みを改善する目的でも使用される)といった疾患に対して処方されます。
剤形としては、ローション、クリーム、軟膏などがあり、患部や皮膚の状態に応じて使い分けられます。
医療上の位置づけとしては、ヒルドイドは単なる「保湿剤」というより、皮膚のバリア機能を補う作用や炎症や血流障害を改善する作用を持った「治療薬」です。
特にアトピー性皮膚炎では、保湿によって皮膚の乾燥とバリア機能低下を防ぐことが重要なため、治療の基本薬として用いられることもあります。

ところが、その強力な保湿力ゆえに、医療目的ではなく化粧品代わりに使用する人が出てきました。
化粧水のような美容目的に使用する人が出て問題視されたのです。
「市販の高級美容クリームよりも安くて効果的」とネットや雑誌で紹介されたことが発端でした。
そしてネット上での噂は急速に広まることとなり、本来治療が必要な患者以外の「美容目的」での受診・処方依頼が急増することになってしまいました。
医療費の一部は保険で賄われるため、不要な処方は「医療費の無駄遣い」に直結することになります。
その結果、2017年ごろから日本のメディアでも大きく取り上げられ、社会的な問題として認知されるようになりました。
厚生労働省や日本皮膚科学会は、「美容目的での使用は保険適用外」、「必要な患者への処方に支障をきたすおそれがある」と強調し、医師にも不適切な処方を控える旨の通知を出しました。
その後は、保険審査が厳格化され、美容目的だけでの処方は認められにくくなっています。

このヒルドイドは、実は僕自身も使用しています。
幼少の頃からアトピー性皮膚炎を患っているため、保湿効果が高いということで、皮膚の保護と保湿のために処方を受けているのです。
処方されているのはローションタイプのもので、風呂あがりのタイミングで使用しています。
実際に使った感想としては、塗布後は確かにしっかりとした保湿効果があり、しっとりとした感覚が実感できます。
この保湿ローションのおかげで、皮膚の状態は落ち着いていて、いまではこのヒルドイドなしのスキンケアは考えられないといってもいいくらいの使い心地の良さがあります。
ネット上で話題になるのもうなずけます。
YouTubeでは、現役の医者も「強い保湿効果があるので、アンチエイジング対策としても効果はある」と語っているのを聞いたことがあります。
考えてみれば、それもそのはずです。
効用が認められている医療用の医薬品なのです。
効用がなければ、保険適用の医療用医薬品になることはありません。
高価な化粧水より、医薬品であるヒルドイドのほうが優れた保湿効果があるのも納得できます。
しかし、このような「美容目的」での処方は、あってはならないことです。
ヒルドイドは本来アトピー性皮膚炎などの治療に不可欠な医薬品なのです。
不要な処方は、当然ながら医療費の無駄遣いにつながります。
いまでも高い日本の医療費、つまり社会保障費をさらに増加させる弊害となってしまうのです。
このようなことは、決してあってはならないと考えます。

その後製薬会社は、ヘパリン類似物質を配合した市販薬(いわゆるOTC商品と呼ばれる処方箋なしで薬局やドラッグストアなどで購入できる市販薬)を販売するようになりました。
ヘパリン類似物質を含む成分は、医療用医薬品と同様の保湿と血行促進などの効果が期待できます。
このような市販薬が、ドラッグストアで購入可能になっています。
美容目的や軽度の乾燥肌ケアであるなら、こちらを使用すべきと考えます。
重度のアトピー患者や医療的な管理が必要な患者の場合は、医師の診断のもとに処方する処方薬を使用し、乾燥肌や美容的な保湿はOTC商品(市販薬)で対応するという棲み分けが適切と考えます。

美容的な保湿はOTC商品(市販薬)でも十分に対応可能ではありますが、気になるのはその価格です。
市販薬であれば、当然ながら保険適用にはならないため、価格の面だけ見れば処方薬よりもかなり高価になってしまいます。
ドラッグストアや通販で手に入る主要なヘパリン類似物質配合の市販製品(OTC商品)の特徴としては、濃度は基本的に0.3%で、この点に関しては処方薬ヒルドイドと同等になります。
しかし価格は形状や容量にもよりますが、概ね1,000〜2,000円程度になり、処方薬と比較すると割高感は否めません。


ところが、処方薬のヒルドイドとまったく同じ成分の医薬品を、処方箋なしに購入する方法があります。
それはタイ国内で購入することです。
タイ国内では、日本とは法的に異なり、日本では医師の処方箋が必要な医療用医薬品であっても、一般の薬局やドラックストアで購入できるものがあります。
このヒルドイドはタイ国内では簡単に購入できます。
タイ国内で販売されているヒルドイドは「Hirudoid」と「Hirudoid Forte」の2種類があります。
「Hirudoid」は赤い箱の製品で、「Hirudoid Forte」は青い箱の商品になります。
「Hirudoid Forte」については、その名「フォルテ」がイタリア語で「強く」「力強く」を意味になります(みなさんも音楽用語としては聞いたことがあると思います)。
この「Hirudoid Forte」は、日本国内で処方されるヒルドイドよりもさらに強い効用があります。
医療用として認められている処方薬とまったく同様の医薬品、あるいはそれ以上の効用が期待できる医薬品が、処方箋なしで購入できるのです。
本当に簡単に購入できるのか?
僕は実際に確かめる目的で、タイの薬局を訪ねてみました。
訪れたのは、バンコク近郊のパトゥムターニー県ランシットにある大型スーパーである「GO Wholesale Rangsit」のなかに店舗がある「BLEZ Pharmacy(ブレズ薬局)」のランシット店です。
結論から言いますと、「Hirudoid」と「Hirudoid Forte」の2種とも販売されており、そのいずれもが処方箋なしに簡単に購入できました。
価格は「Hirudoid(クリーム40g)」は255バーツ、「Hirudoid Forte(クリーム40g)」は345バーツでした(2024年10月の状況になります)。

Hirudoid(赤)は255バーツ Hirudoid Forte(青)は345バーツ


赤い箱の「Hirudoid」は、日本で処方されている処方薬と同等品になりますが、価格面だけを見ると、確かに日本国内で購入するよりも安価になります。
青い箱の「Hirudoid Forte」については日本国内では販売されていないので、比較はできませんが、赤い箱の「Hirudoid」よりも、少し高価になります。
形状としては、クリームタイプのみが販売されていて、ローションタイプのものはありませんでした。
肌に広く伸ばして使うという意味での使い勝手はローションタイプのほうに軍配が上がりますが、保湿効果という面ではクリームタイプのほうが有効と思われます。
ヒルドイドの購入を検討されているかたで、近くタイ訪問の予定のあるかたは、タイ国内での購入を検討されてはいかがでしょうか。
なお、直接肌に使う医薬品なので、薬剤師と相談してから購入を決めたいというかたも少なからずいらっしゃるかと思います。
そのようなかたは、MRTブルーラインのスクムウィット駅(สถานีสุขุมวิท)、またはBTSスクムウィット線のアソーク駅(สถานีอโศก)近くの「ブレズ薬局アソーク店」を訪れることをおすすめします。
この「ブレズ薬局アソーク店」は、日本人薬剤師や日本語通訳が常駐していますので、ご自身の症状について気軽に相談することも可能かと思います。
https://blez-pharmacy.com/shops/blez-asok

強い保湿効果ゆえにアンチエイジングとしての効果も期待できる医療用医薬品であるヒルドイドが、処方箋なしに安価で買える…。
タイでのおみやげに、ヒルドイドを選ぶ人が増えているという噂を聞くことも多くなりました。
とはいえ購入はご自身での判断で。
転売目的での大量の買い占めなどは決してなさらないよう、節度を守った消費行動をお願いいたします。

 

タイ旅行ランキング
タイ旅行ランキング

流木と舟 ขอนไม้กับเรือ タイポップスに描かれた儚さの中にある自己犠牲の愛のやさしさ

厳しい夏も終わりに近づいてきました。
我が家の窓からは、青い海が見えます。
毎朝海を眺めて感じることは、暑さこそ続いてはいますが、陽が少し傾いていることです。
夏が終わりかけて、確実に秋に近づいているのでしょう。

タイ語の勉強を始めたころに、よく聴いていたタイのポップスを紹介します。
この歌はタイの人気歌手バウ・ウィー(บ่าววี)によって歌われた名曲です。
詩のテーマは、人生の荒波と困難や孤独のなかで、自己犠牲の愛と彼女へのやさしさを描いたものです。
主人公である私は、自分が流木のように弱く、運命に身を任せるしかない状況で、彼女を守りきれないことを理解しながらも、彼女を岸へ送り届けたい(安らぎや幸福に到達すること)と願います。
その一方で、もし舟(自分よりもより良い存在)が現れたなら、彼女には迷わず選んでほしいと願い、自分への愛よりも彼女の幸せを優先する姿勢が描かれています。
また、夜の寒さや孤独、力尽きる寸前の描写は、人生の苦しみを象徴していますが、それでも「君には希望が残るように」と願うやさしさが表現されています。

“ขอนไม้กับเรือ”
โดดเดี่ยวเดียวดาย ในท้องเล
ลมพัดลมเพ ลอยมาไกล
เป็นแค่ขอนไม้ ไม่มีทิศ..ทาง
ประคองตัวเอง ไปเหงาๆ
กลางคืนเหน็บหนาว จนใจจะพัง
ไม่เหลือความหวัง อะไรเลย

孤独にただひとり 海の真ん中
風に流され 遠くへと漂う
私はただの流木 行き先もなく
自らを支えながら 寂しさに耐え
夜は冷たく 心が壊れそう
希望など もう何も残っていない
วันหนึ่งน้องสาวลอยคอมา
มือเจ้าไขว่คว้าขอนไม้เอาไว้
เพียงหวังในใจ พยุงให้ลอย
อยากส่งให้เธอไปถึงฝัน
ผืนดินทางนั้น ยังรอคอย
แรงเหลืออยู่น้อย จะไปอย่างไร
ある日 君が泳いでやってきた
その手が 私をしっかりと掴む
ただ心の中で願う 浮かび続けてほしいと
君を岸へと送り届けたい
あの陸地は まだ君を待っている
けれど 残された力はわずか どうやって行けるのか
หากมีเรือสักลำแล่นมา
ก็ขอให้เธออย่าช้า ขึ้นเรือนั้นไป
เปรียบกับพี่เป็นแค่ขอนไม้
ต่อให้รักเจ้ามากเพียงไหน
ผุพังไป
พึ่งพาก็ได้ไม่นาน
เปรียบกับพี่เป็นแค่ขอนไม้
เกาะลอยคอให้เพียงข้ามวัน
แต่ฝั่งฝัน
ขอเพียงให้เรือพาเจ้าไป
もし一艘の舟が通りかかったなら
どうか迷わず その舟に乗ってほしい
私はただの流木にすぎない
どれほど君を愛していても 朽ちていく私では
頼れるのも ほんのわずかな間
私はただの流木にすぎない
君がしがみついて 一日を越えるだけ
でも夢の岸へは 舟が君を運んでくれることを願う

โดดเดี่ยวเดียวดาย ในท้องเล
ลมพัดลมเพ ไปตามกระแส
ขอนไม้อ่อนแอ จะไปไหนไกล
ไม่อยากให้จม ไปด้วยกัน
ไม่ยอมให้ฝัน เจ้าต้องสลาย
เมื่อพี่จมหาย ให้เจ้ายังมีหวัง
孤独にただひとり 海の真ん中
風に流され 潮に任せて
弱い流木は 遠くへは行けない
一緒に沈むことは 望まない
君の夢が壊れることは 絶対に許せない
私が沈んでも 君にはまだ希望があるように
หากมีเรือสักลำแล่นมา
ก็ขอให้เธออย่าช้า ขึ้นเรือนั้นไป
เปรียบกับพี่เป็นแค่ขอนไม้
ต่อให้รักเจ้ามากเพียงไหน
ผุพังไป
พึ่งพาก็ได้ไม่นาน
เปรียบกับพี่เป็นแค่ขอนไม้
เกาะลอยคอให้เพียงข้ามวัน
แต่ฝั่งฝัน
ขอเพียงให้เรือพาเจ้าไป

タイ語ランキング
タイ語ランキング

Thai Deodorant Stone タイ発・自然派デオドラントのすすめ! 清潔文化と快適生活のヒント 

まもなく7月になります。
本格的な暑さになってきました。
その日本とは異なり、一年を通じて暑いのがタイの気候。
そこで気になるのが「汗」です。
いわゆる「汗かき」の人も、またそうでない人でも、夏の汗対策には、いろいろと気を配っていることと思います。
日本以上に夏が長いタイに住む人々は、どのような汗対策をしているのでしょうか?
気になるかたも多いのではないでしょうか。
バンコクを街歩きするときは、決まって電車を利用していましたが、電車内で「汗クサい人」に遭遇したことはありません。
もちろんタイにも「汗クサい人」はいるのでしょうけれど、電車などに乗っているときに、隣の乗客から不快な異臭を感じたことは皆無です。
暑さの厳しいタイで効果的な汗対策とは、はたしてどんなものなのでしょうか?

汗というものは、体温を調整するために必然的に放出されるものです。
体温を下げるために放出された汗そのものは、異臭はほとんどありません。
放出された汗が肌に残って、それが発酵したときに異臭に変わるのです。
ですから、最も効果的な汗対策は「とにかく洗い流すこと」につきます。 
日本では、毎日入浴したり、あるいはシャワーを浴びたりする人がほとんどだと思いますが、タイ人は「毎日2〜3回」シャワーを浴びるのが普通です。
暑いタイでは、水を浴びることは、身体を清潔に保つことはもちろん、身体を冷やす効果も大きく、各家庭では、バスルームで日に何度も水を浴びることが、昔からの習慣になっているのです。
駅や空港などの施設にも、一時利用できるシャワーなどがあるのも、タイならでは風景です。(バンコク駅構内のシャワールーム)


そのシャワーのあとに使われるのが、このデオドラントストーンです。
アルム石とも呼ばれるそれは、見た目は水晶のようにも見える乳白色の「石」です。

成分はミョウバンという物質になります。
このミョウバンは、制汗作用があるうえに、非常に殺菌作用の強い物質で、腐敗を抑制する効果が高いと言われています。
このデオドラントストーンをわきの下など汗が気になるところに塗ることで、汗の発酵を抑制させることができるのです。
使い方は簡単です。
気になる部分に、このデオドラントストーンを水に濡れた状態でこすりつけるだけです。
商品のラベルには一応使い方が記載されていますので、引用してみます。
วิธีใช้ : ทาใต้วงแขนหลังอาบนํ้า ขณะผิวเปียกโดยไม่ต้องล้างออก
ご使用方法:シャワーを浴びた後に、肌が濡れているうちに脇の下に塗布してください。洗い流す必要はありません。

使い方が一応記載されています


シャワーのあとに使うのはもちろん、シャワーを使っていないときでも、このデオドラントストーンに少し水をかけて濡らした状態にして塗ってもかまいません。
塗ったところで、特にしみるようなことはありません。
これを毎日繰り返すことで、汗の不快なニオイからは解放されます。
また、このデオドラントストーンのいいところは、「なかなか減らないこと」。
ガチガチに固まった石のようなものなので、毎日使っていても、減っていく実感がありません。
使い始めて半年以上になりますが、見た目は買ったときとあまり変わっていないような気さえします。
一回買えば、落としたりして割らないかぎりは、かなり長持ちするものと思われます。

見た目は乳白色の「石」


このデオドラントストーンの存在は、恥ずかしながら最近知りました。
タイ人のライフスタイルはよく知っている気でいましたが、まだまだ知らないこともあるものです。
このデオドラントストーンは、もちろん日本でも売られています。
Amazonなどの通販サイトで検索すれば、すぐに探すことはできます。
しかし一見してわかることは、日本国内では、取り扱われている種類がさほど多くなく、値段の面でもかなり高い買い物になります。
その点、タイ国内では、ドラッグストアでなくても、スーパーやコンビニエンスストアでも容易に購入できるうえ、種類は多く、安価で買うことができます。
大きさや種類などによっても違いはありますが、安いものでは50バーツ程度からありますので、手軽なおみやげとしてもうってつけではないでしょうか。
タイへの旅行を計画されているかたは、ぜひ一度買ってきて試してみてください。
使えば使うほど、その快適さを実感することができることでしょう。

 

タイ旅行ランキング
タイ旅行ランキング

ワットパークナームパーシーチャルーンへの行き方 วิธีเดินทางไปวัดปากน้ำภาษีเจริญ

この光景。
目にしたことのあるかたは少なくはないでしょう。
これはバンコクにある有名な寺院の中にある天井画(天井壁画)です。
この深いグリーンの壁画。
息を呑むほどの美しさです。
この美しさゆえに、インスタ映えするパワースポットとして話題に上がることの多い寺院です。
バンコクを訪れたら、ぜひ一度自分の眼で見てみたいと思う人は多いはずです。
もちろん僕もそのひとりです。
今回は、この美しい壁画のある寺院、ワットパークナームパーシーチャルーンへのアクセス方法について、解説いたします。

この寺院がどこにあるのかというと、ここになります。
次の地図をご参照ください。

チャオプラヤー川の西に位置しており、バンコクの中心部からは少し距離があります。
もちろんタクシーなどを使えばすぐに行くことはできます。
しかしここでは、ツアーやタクシーなどを使うことなく、一人旅の旅行者でも電車を使って気軽に行ける、リーズナブルな行きかたを取りあげます。

ドンムアン空港方面からのアクセス
ドンムアン空港駅からSRTダークレッドラインに乗車して南方向に進みます。
終点のクルンテープ・アピワット中央駅(Krung Thep Aphiwat Central Terminal  สถานีกลางกรุงเทพอภิวัฒน์)まで乗車します。
このクルンテープ・アピワット中央駅は、MRTブルーラインのバンスー駅(Bang Sue station สถานีบางซื่อ)と直結していますので、ここで乗り換えることになります。

MRTブルーラインの改札口に入ったら、南方向のタープラ駅(Tha Phra station  สถานีท่าพระ)方面の電車に乗車します。
タープラ駅に着いたら、ここで再び乗り換えます。
乗り換えは、同じMRTブルーラインになりますが、今度は西方向のラックソーン駅(Lak Song station สถานีหลักสอง)方向の電車に乗車します。
MRTブルーラインは東京の地下鉄大江戸線のような「6の字形」の路線になっているため、タオプーン方面からの列車はこの駅が終点になるので、郊外方向に向かうこと場合は、ここで乗り換えることになります。
乗り換えてラクソーン行(Lak Song station สถานีหลักสอง)の電車に乗車したら、次の駅であるバーンパイ駅(Bang Phai station สถานีบางไผ่)で降ります。
このバーンパイ駅がワットパークナームパーシーチャルーンの最寄り駅になります。

スワンナプーム空港方面からのアクセス
スワンナプーム空港駅から、エアポートレールリンク(ARL)に乗車することになりますが、終点のパヤータイ駅(Phaya Thai station  สถานีพญาไท)までは行きません。
途中のマッカサン駅(Makkasan station  สถานีมักกะสัน)で下車します。
エアポートレールリンクのマッカサン駅とMRTブルーラインのペッチャブリー駅(Phetchaburi station  สถานีเพชรบุรี)は隣接しているので、ここで乗り換えることになります。

MRTブルーラインのペッチャブリー駅からは、南方向のスクムウィット駅(Sukhumvit station สถานีสุขุมวิท)、シーロム駅(Si Lom station สถานีสีลม)、フアランポーン駅(Hua Lamphong station สถานีกรุงเทพ (หัวลำโพง))方面に向かう路線に乗車します。
乗車したら、そのまま西方向に進みます。
行き先がラクソーン行(Lak Song station สถานีหลักสอง)であれば、そのまま乗り続け、バーンパイ駅(Bang Phai station สถานีบางไผ่)で降ります。
このバーンパイ駅がワットパークナームパーシーチャルーンの最寄り駅になります。

バーンパイ駅からワットパークナームパーシーチャルーンへ
バーンパイ駅で下車したら、1番出口から出ます。
駅前には車両の通行量の多い幹線道路が走っていますが、ここからソイ(小路)に入ります。
ソイの入口はここになります。

ソイに沿ってほぼ道なりに10分少々歩くことになります。
この辺りは、駅前の幹線道路沿いと違って、静かな住宅街といった趣です。
時折バイクが通りますので、注意して歩いていきましょう。
運がよければ、地元の可愛らしい猫に出会うこともできます。
10分ほど歩くと細い運河があります。
この細い運河にかかる橋を超えると、お寺はすぐそこです。

拝観料はかかりません。
気をつけていただきたいのは、閉館時間です
18時には閉館しますので、午後はお早目に参拝するようにしてください。
なお、建物内部に入るときは、履物を脱いでから。
館内では僧侶の方々がお勤めをされています。
静粛を心がけてください。

タイ旅行ランキング
タイ旅行ランキング