タイ政府は22日、新型コロナウイルスワクチンの接種を完了した渡航者について、5月1日から入国時のPCR検査を不要とする方針を決めました。
これにより、入国の規制はほぼなくなりました。
再び、気軽に旅行できる日が近づいてきました。
これまで何度も、規制緩和と規制強化が繰り返されてきましたが、ようやくタイへの渡航とについて、現実味が出てきました。
今度こそは、自由に旅行ができると希望を持ったかたも多いのではないでしょうか。
以前のコラムで、タイ料理の中で、一番好きなものは「ジャスミンライス」と書きました。(ジャスミンライスข้าวหอมมะลิ https://ponce07.com/khao-hom-mari/)
最近は、アジアの食材が多く輸入されて、近所のスーパーでも頻繁に東南アジアの食材を目にするようになりました。
ナンプラー(魚醤)やカレーペースト、インスタントラーメンなどは、以前からよく見かけてはいましたが、最近では、ジャスミンライスもよく目にするようになりました。
これまで関税障壁の高かった「コメ」であるジャスミンライスも、多く取り扱われるようになったのです。
輸入食材が安価に買えることで有名な「業務スーパー」でも、ジャスミンライスの取り扱いが始まりました。
しかし…
ちょっと高いです。
ちょっとというより、かなり高いと言ってもいいかもしれません。
内容量は1kgで753円(税込、税抜698円)です。
最高品質のジャスミンライスを、気軽にお試しできるはありがたいことですが、これはちょっと高いですね。
現地の価格を知っている者としては。
やはりその背景には、多額の関税が課せられている事情があるからなのでしょう。
財務省の実行関税率表に記載されているコメの関税は、1kg当たり341円とのこと。
ざっくり言ってみれば、およそ半分が税金のようなものです。
タイの米は需要がないとか、日本米こそが一番などと言う人が結構います。
しかし、僕が感じるのはタイ米というものが、あまり理解されていないのではないかということです。
もちろん、僕自身が毎日日本米を口にしていて、その日本米をうまいと感じているところですが、タイ米がうまくないとは決して思いません。
肉にも牛肉や豚肉、鶏肉があるのと同じように、コメにも料理に合った種類のコメがあるのです。
和食には日本米が合いますが、タイカレーやガパオライスなどのタイ料理にあうのは、やはりタイ米なのです。
以前も書いたことではありますが、タイ米は日本の米と違って、粘り気が少なく、水分を吸収しづらいため、カレーなどのような汁物との相性が良いのです。
同じコメであっても、それぞれ別の食べ方があるのです。
もちろん価格面だけをとらえれば、タイ米は日本米の2分の1から3分の1程度なので、ある一定の関税が課されるのは仕方のないことでしょう。
しかし、タイ米と日本米では、その持ち味や用途が異なるので、単純に比較することはできないと思います。
現在の日本では、多くの外国人が定住していることもあって、世界各国の美味しい食材を購入することが可能になっています。
試してみたいと思う人も少なくありません。
こうしたなか、高すぎる関税は消費者の選択の幅を狭めてしまうことになるでしょう。
関税について話題が出たついでに、このことについてもぜひ触れておきます。
高いのはコメだけではありません。
僕が愛してやまないもの。
それはビールです。
タイのブランドビールである「シンハ เบียร์สิงห์ BEER SINGHA」も、スーパーの酒類コーナーで見かけますが、ご覧のとおりその高さに驚きです。
これでは、気軽に手に取るわけにはいきませんね。
これこそ不当な関税障壁と感じるのは僕だけではないでしょう。
いつの日か、タイの地を再び訪れるときが来たら、シンハビールの味を、存分に堪能したいと思います。