細やかな日本文化 「関」の名刀

日本を訪れる外国人の好む日本産の土産品の一つに「刃物」があります。
日本製の刃物は質が高いことで有名だからでしょう。
ディスカウントストアの包丁売り場には、外国語で「人気商品」と書かれた表示もあります。
日本の刃物の産地として特に有名なのは岐阜県の関市です。
関市は、ドイツのゾーリンゲンと並んで世界的に有名な刃物の街です。
関の刃物は、室町時代に孫六兼元(まごろくかねもと)という鍛冶職人が美濃国で日本刀を作り始めたのがルーツと言われています。
長良川や津保川の良質な水が利用できたことや、良質の土と松炭に恵まれていたといった風土条件も刀作りには有利だったのです。
そのため多くの刀職人が関に集まるようになりました。
そして職人たちは、互いに研鑽しあいながら技を磨いたのです。
その後そして江戸時代には、関の刀は名刀と言われるに至ります。

ところが時代が変わり、江戸から明治になると、武士は失職を余儀なくされてしまいます。
さらに廃刀令が発せられて日本刀の需要は大幅に減ってしまいます。
関の刀職人もその多くが仕事を失ってしまいました。
しかし、多くの職人は、それまでの高い技術を応用することを考えます。
包丁などの家庭用の刃物の生産に転嫁していったのです。
その後もさらに工夫を重ねて、剃刀や鋏、爪切りなど、私たちの身の回りに欠かすことのできないさまざまな家庭用の刃物の製造をするようになったのです。
ここに日本のメーカー「貝印」の作った爪切りがあります。
使ってみると切れ味はたいへん良い。
切った時の小気味良い音がまた良いのです。
質の高さを感じさせる名品といえるでしょう。
このメーカーの本社は現在は東京にありますが、会社発祥の地は、もちろん関市なのです。

さまざまな困難があっても、技術を応用していくことで、そのピンチを乗り切ってきた職人たち。
そしてさらにその技術を発展させて、世界的に高品質の製品を作り続けた職人たち。
彼ら職人たちの努力に改めて感服させられるのです。

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