初めてタイに降り立った平成3年の2月、最初に泊まった安宿が、バンコクのラーマ4世通りのルムピニー地区にあったゲストハウスです。
安宿のことは、ゲストハウスと呼ばれており、バックパッカーはまずはそこを目指すことになります。
英語でguest houseと表示されているので、見つけ出すこと自体はすぐにできます。
しかも、この種のゲストハウスの特徴は、その地区にまとまって立っていることが多いことです。
一軒だけ独立して建っていることはあまりありません。
その時たまたまお世話になったのが、このゲストハウスです。
写真はその時の部屋の様子です。
シングルベッド一つだけの狭くて暗いところで、エアコンはなく、古びた小さい扇風機が1台あるだけでした。
トイレやシャワーなどは共同です。
1泊70バーツで、当時1バーツ5.3円ほどでしたので、格安といってよい宿代でした。
当時の日本人を含む外国人旅行者の多くは、カオサン通りに宿をとる人が多かったのですが、このときはあえてルムピニー地区のマレーシアホテル周辺の安宿街を選んだのです。
というのも、その時は、バンコクが最終目的地ではなく、次の行先であるパキスタンのカラチまでの航空券を買う必要があったのです。
このルムピニーには、格安の航空券を取り扱っている旅行代理店があったので、ここへ向かうことになったのです。
しかし、ここまで来るだけでも大変苦労しました。
このブログの旅の一コマ「バンコクの交通事情」でも書きましたが、勝手がわからず、タイ文字も全く読めない状態でしたので、苦労してたどり着いた記憶があります。
先日、バンコクに再訪した時に、この地区に出かけたのですが、このゲストハウスがどこにあったのか、見つけることはできませんでした。
とは言え下町の風情のある街の様子を見て、どことなく安堵感を覚えたものでした。
いまは利便性も格段に良くなった半面、物価が高騰しているので、このような安宿は少なくなっているでしょう。
懐かしい思い出の一コマです。
ゲストハウスのテラスから撮影したものです。
バイクやトゥクトゥクのエンジン音が騒々しかったのを思い出します。