次に交通費についてですが、以前と比較すると相当に値上がりしているようですが、一方で利便性も格段に向上しているのです。
ですから、運賃の数字が大きくなっている点だけを見て単純に比較できない面もあると思います。
ちなみに、バンコクのスワンナプーム国際空港から、エアポートレールリンクで、バンコク市内の終点でBTSの接続駅となるパヤータイ駅(สถานีพญาไท)まで行くとすれば、運賃は45バーツになります。
所要時間は30分弱といったところです。
一方で、日本の羽田空港国内線ターミナルから浜松町駅まで東京モノレールを利用した場合、所要時間は約20分で運賃は490円になります。
福岡空港から博多駅まで市営地下鉄を利用した場合は、所要時間が約6分で運賃は260円になります。
またタクシーの運賃については、バンコク市内の初乗り運賃が35バーツなのに対して、東京では410円となっています。
距離と時間、渋滞の状況などにもよりますが、タイのほうが圧倒的に安価であることははっきりしています。
一概に比較するのは難しいですが、運賃の面について見れば、タイ<日本であるのは明らかです。
物価水準の地域間格差についてですが、一般的には、地方部は安く、バンコクは高め。プーケットなどの観光地は、さらに高いと言われています。
概ねその傾向はあると思います。
ネット上での話題では、物価の高さはタイで一番と言われるプーケットですが、僕が滞在したエリアは、観光地から少し離れた下町エリアだったこともあり、食費が高いとは感じませんでした。
観光地のホテルなどでの飲食は高くて当たり前です。
庶民の多い下町エリアでは、他の都市と大きな差があるようには思えません。
(この点については、さらなる検証が必要ですが…)
いずれにいたしましても、一部の商品やサービスまたは一部の地域では、割高な物もありますが、数字だけを見れば、タイ<日本であることがほとんどです。
そんな中で、どういったお金の使い道をしていくのかは、その人個人の問題だと思います。
最近一部の報道では、タイで困窮した日本人リタイヤ組の事例を強調して、リタイヤ後の海外移住を危険視する論調がありますが、僕はそれが広くあてはまるものとは考えません。
それなりの年金をもらっても、タイで破綻するような人であれば、その人は日本国内でも破綻する性格の人であると言えると思います。