足し算のタイ語 その1

タイ語の特徴のひとつに単音節語というのがあります。
聞きなれない言葉ですが、簡単に言えば、ひとまとまりの音として意識されるものが、単語の構成要素となっている体系を言います。
ひとまとまりの音とは、母音だけあるいは子音+母音または子音+母音+子音で構成された音のまとまりのことで、日本語に当てはめれば、「あ-a」「か-ka」「さん-san」などがそれに当たります。
このひとまとまりの音それぞれに意味があるのが、タイ語の特徴です。
それらの音がつなぎ合わさって新たな意味を持つようになります。
日本語の漢字一文字一文字に意味があって、これがつなぎ合わさって熟語になっていくのに似ています。
足し算のタイ語というのは、その特徴を表現したものです。

例を挙げます。
水のことは「น้ำ」と言います。
眼のことは「ตา」と言います。
これが合わさって น้ำ+ตา=น้ำตา
意味は「涙」となります。

同じように「水」を例にすると
น้ำ〈水〉+แข็ง〈固い〉=น้ำแข็ง〈氷〉
น้ำ〈水〉+ตก〈落ちる〉=น้ำตก〈滝〉
น้ำ〈水〉+ทะเล〈海〉=น้ำทะเล〈海水〉
น้ำ〈水〉+ปลา〈魚〉=น้ำปลา〈ナムプラー 魚醤〉
น้ำ〈水〉+ร้อน〈熱い〉=น้ำร้อน〈お湯〉
น้ำ〈水〉+หอม〈香りのよい〉=น้ำหอม〈香水〉
น้ำ〈水〉+หิน〈石〉=น้ำหิน〈石油〉
ห้อง〈部屋〉+น้ำ〈水〉=ห้องน้ำ〈トイレ 浴室〉

3つつながるパターンです
น้ำ〈水〉+แข็ง〈固い〉+แห้ง〈乾いた〉=น้ำแข็งแห้ง〈ドライアイス〉
น้ำ〈水〉+ใต้〈下の〉+ดิน〈土〉=น้ำใต้ดิน〈地下水〉

このように、意味を持った一つ一つの音がつなぎ合わさっていくことで、新たな意味を持つようになります。
このようにしてできた言葉を「合成語」とも言います。


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