郷に入らば郷に従え เข้าเมืองตาหลิ่วต้องหลิ่วตาตาม

このことわざは、以前ご紹介したことがあります。
https://ponce07.com/proverb/
直訳すると〈片目の国に来たら片目で過ごせ〉ということになります。
つまりその土地を訪れたら、そこでの習慣ややり方に従うべきだということを意味しています。
旅行をしているときにも、時折この言葉が浮かんでくることがあります。
タイのビーチの美しさに魅了され、近年観光客が増えているのは大いに結構なことです。
しかしながら残念なことに、水難事故に遭う観光客も増加しているようです。
とくに、近年急増している中国からの観光客が、事故に遭っているとのことを、ネットの報道では伝えています。

在タイ中国大使館の外交官がパタヤを訪れ、近年パタヤで中国人観光客の水難事故が増加していることから、パタヤの警察機関などに安全性の改善を求めました。
これを受けてパタヤの当局、警察などは、特にスピードボートなどで中国人観光客に、よりわかりやすい看板の設置などをすることを約束しました。
また外交官はパタヤの警察機関に、レンタルバイクなども適切な国際免許を持つ人間だけに貸すように求め、また中国人観光客で英語やタイ語が出来る人間はきわめて少ないため、中国語を話せる職員の増加を求めました。
Pattaya One)Chinese diplomats demand improved Pattaya safety (2019年1月24日)

悲しい事故はあってはならないことです。
これを防ぐために、あらゆる方策をとっていくべきであるという考え方は当然に賛成ですが、最後のくだりが気になります。
外国に行くということは、その国の文化に浸るということなのです。
言葉も含めて、その土地のライフスタイルを受け入れることだと思います。
タイに行くのであれば、その地ではタイ語が使われているのが当たり前です。
それを「我々はタイ語がわからないから、我々の使う中国語のわかる職員を配置せよ」と言っているのですから、横柄な感じがするのです。
もちろん観光で一時的に滞在するだけですので、現地語などはわからなくて当然なのかもしれません。
しかし、その地にはその地の流儀というのがあるのです。
かつてタイに行ったときに、タイ語がうまく使えずに困ったこともあります。
特にバンコクなどの大都市ならともかく、地方都市に行けば、日本語の看板を目にすることもありません。
フィリピンのボホール島に行った時も、島で日本語を聞くことはありませんでしたし、日本語の文字を見ることもまったくありませんでした。
でもそれが当たり前のことなのです。
文句を言う人もいないと思います。
こうした状況を知ったうえで旅行に行くべきだと思います。
外国に出かけるということは、その土地の文化を尊重するべきなのです。
これから卒業旅行のシーズンを迎えます。
4月末から5月にかけては大型連休が控えています。
アジアの各地に旅行に行く日本人も多いことでしょう。
そのときは「郷に入らば郷に従え」のことわざを思い出してください。
その土地の文化を尊重する気持ちを忘れてほしくありません。
そして、よろしければ たとえ一言二言でも現地の言葉を使ってみてください。
現地の人が喜んでくれるのを実感できることと思います。


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