OTOPのお店に行こう หนื่งตำบลหหนื่งผลิตภัณท์ 

OTOPという言葉を聞いたことがありますか?
あるいはOTOPと書かれた看板を見たことがありますか?

OTOPは一村一製品運動と訳されます。
英語のOne Tambon One Product Conceptの略語で、タイ語では、หนื่งตำบลหหนื่งผลิตภัณท์ と書かれます。
これはタイのタクシン首相によって提案された地域おこし運動のことです。
それぞれ町ごとに特産品を作ることで地域経済の活発化を図る取り組みです。

一村一製品運動??
日本人ならどこかで聞いたことがあるような気がしませんか?
そうです。そのルーツは九州・大分県で始まった一村一品運動です。
タイの人は、なかなかシャープですね。
日本の地方都市の事情もよく観察しています。
そして優れた取り組みであれば、積極的に取り入れています。

ただタイの場合は、日本とは異なり、もう少し重い背景があるような気がします。
単にウリになる商品や製品を育てて、街おこしの材料にすればいい。
あるいは有名になって観光客をたくさん呼び寄せるようにしよう、というようなありきたりの話ではないのです。
地方の農村が自立した経済を持たない状況というのは、非常に危険だったのです。

プミポン前国王陛下のロイヤル・プロジェクトのひとつに、北部の山岳民族の生計支援がありました。
付加価値の高いお菓子などの加工食品や伝統工芸品の生産を促進させました。
もしこれがうまくいかなければ、それは「昔」に戻ってしまうかも知れない。
もし山岳民族の経済状況が落ちぶれてしまったら、やはり「昔」に戻ってしまうかも知れない。
「昔」とは、つまりケシの栽培です。
いくら努力しても、思うように儲けが得られなければ、農民はやる気をなくしてしまうでしょう。
下手をすると、「ラクな道」を選んでしまうことにもなりかねません。
農民は、ケシは栽培が比較的簡単で、ケシの実は非常に高価で取り引きされることを知っているのです。

麻薬の撲滅は、タイにとっては大きな課題です。
そのためにも、農村経済の安定は必要不可欠なのです。
農村がダメになったら、国全体もダメになってしまう。
そういった危機感があるように感じます。

旅行者のみなさんも、機会がありましたら、ぜひOTOPのお店に立ち寄ってください。
お土産屋の一角に行けば、見つけられると思います。
そこでお気に入りの一品を見つけてみてはいかがでしょうか…


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