素晴らしいトイレ その1

外国に旅行に出たときに困るのは使い勝手の良いトイレを探すこと。
この件については、これまでもこのブログで書いたことがあります。
では、僕が今までに利用させていただいたトイレで最も素晴らしいのは、中国のクンミン(昆明)にあったあるホテルのトイレでした。
バックパッカー連中の話題は、トイレのネタが多く、どこのトイレが良いのか悪いのか、そんな話題が多かったのを思い出します。
そのなかでも中国のトイレの評判ははなはだ芳しくないものでした。
昔の中国の公衆トイレは使いにくいものも多くありました。
いまでこそ綺麗で使いやすいものも増えましたが、かつてはそうではありませんでした。
ターミナル駅など多くの人の集まるトイレでも壁が極端に低かったり、個室の戸がないものもあったりして、それは前時代的と言ってもいいものも多かったのです。
しかし、最も素晴らしいトイレは、その中国にあったのです。
公衆トイレは使いにくいものが多かったので、通りすがりに立ち寄った(というより勝手に利用させてもらったといったほうがいいのかもしれませんが)、たまたま入ったホテルのトイレでした。
まず入って感じたのは見た目が「とにかく綺麗!」という点でした。
洗面台や便器などの器具はマーブル調であり、よく磨かれています。
蛇口や配管部分などの金属管は真鍮で出来ていて、これが輝きを放っていて、自分の顔が映るほど磨かれていました。
専属のボーイがいて、この彼が常に掃除をしているようでした。
洗面台で手を洗うと、温かいお湯が出てきます。
中国では、まずお目にかかれません。
こちらが終わるのを見計らったように、そのボーイは僕の前に立っています。
そしてバスケットに入ったペーパータオルを渡してくれるのでした。
もちろん素手で手渡すのではなく、専用のトングを使ってこちらに渡します。
こういうサービスはそれまで受けたことはありません。
あっけにとられていると、ボーイの姿を見失います。
はたしてボーイはどこに…
足元にしゃがんでいました。
そして、僕の革靴を磨いていたのです。
お見事!というしかありませんね。
さすがにこのときは、チップをはずんだのを思い出します。
後で聞いたところ、そのホテルは中国の現地資本のホテルではなく、外資系のホテルとのことです。
それもタイ資本のホテルとのことでした。
あのような人的なサービスはやっぱりタイ式なのでしょう。
漢族は、そういった濃厚な人的サービスは好まないようです。
クンミン(昆明)と聞いても、東南アジアのタイとはイメージが結びつかないかたも多いと思います。
しかし、クンミンは雲南省の都であり、その雲南省は中国国内では、かなり西に位置していて、ミャンマーやラオスに隣接しています。
雲南省の南部には、シーサンパンナ(西双版納)という、タイ族自治州もあります。
タイから距離は意外と近く、タイの領事館もあります。

その後も、各地を旅行して、各地のホテルを利用しました
なかには五つ星クラスのホテルもありました。
しかし、あれほどの完璧なサービスに巡り合ったことはありません。

https://ponce07.com/great-toilet-2/

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です