旅の始まり バンコク中央駅(หัวลำโพง)

この駅の前に初めて降り立ったのは20歳の時でした。
当時大学生で、アルバイトで貯めた資金でバックパッカーの真似事のような旅行に出たのです。
いまの時代のようにLCCもなかった時代でしたから、格安航空券の主流はもっぱらグループディスカウントでした。
グループディスカウントとは、専門の問屋が仕入れた団体旅行用の航空券を零細の旅行会社に切り売りする方式で、格安航空券と言えば日本ではこの方式が多かったのです。
新宿にあった小さな旅行代理店で、成田からバンコクまでの往復航空券を66,000円で買ったのを覚えています(条件はエジプト航空の60日オープン)。
いまの感覚からすると、けっこう高く感じますが、当時は安い部類だったのです。
格安の航空券となると、どうしても条件が悪くなります。
バンコクのドンムアン空港に到着したのは深夜。
空港内のカフェで時間をつぶして、北部・東北部からバンコクへ向かう夜行列車がドンムアンを通過する時間を待っていました。
事前に下調べをして、空港のすぐ近くに鉄道駅があるのを知っていたのです。
言葉も全くわからない状態でしたが、どうにか切符を買ってバンコク市内に向かったのでした。
早朝に降り立ったのがこのバンコク中央駅(หัวลำโพง:フアラムポーン駅)だったのです。
その後はここを起点に旅が始まることになります。
タイに魅了されることになる原点ともいえるところなのです。

先日、久しぶりにバンコクに行く機会がありました。
フアラムポーンにはぜひ立ち寄りたいと思ってました。
懐かしい再会でした。
駅の内部はずいぶん変わっていましたが、外観だけは昔のままでした。

ちなみに下の写真は、1991年(平成3年)に撮影したものです。


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