最近は朝夕に涼しい風が吹いて、過ごしやすくなりました。
今年の厳しかった夏も、ようやく終わったといった感じがします。
例年と違って、僕の始めた新たな試みは…
それは「日傘を使い始めた」ことです。
夏そのものは決して嫌いではないのですが、昼日中に炎天下の市街地を歩くのに、とにかく苦痛に感じるようになったからです。
アスファルトに覆われたビル街は、ヒートアイランド現象のせいもあり、気温が40度近くになる日も珍しくありません。
単に暑いというのではなく、強い日差しが直接当たる頭に痛みを感じるようになったからです。
そんな意味で、頭を強い日差しから保護する日傘に注目したのです。
とはいえ、男子たるものが人前で日傘をさすのは、大いに抵抗があるもの。
しかし、背に腹は代えられないとの思いから、日差しの強い日に限って、日傘をさすようになりました。
思い切って試してみると、これがなかなかの優れものです。
照り返しと蒸し暑さはあるものの、頭の痛みについてはかなり軽減されるようになりました。
環境省のレポートによれば、帽子のみをかぶった場合と日射を99%以上カットする日傘を使った場合との比較を行った結果、日傘をさした場合、汗の量が約17%減ることのこと。
http://www.env.go.jp/press/106813.html
また、体感温度を10度近く下げる効果もあるという報告もあります。
さて、「常夏の国」のイメージのあるタイでは、日傘のイメージはどうでしょうか?
日本よりもずっと日差しが強く、また夏の期間が長いタイですが、日傘を使っている人は少数派であるように感じます。
街でも日傘が売られているのをほとんど見かけません。
日焼け止めのクリームやサングラスは、よく売られているのですが、日傘に関しては意外と取り扱われていないのです。
なぜそうなのかは不思議なのですが、これは習慣の違いなのかもしれません。
ですので、タイへの渡航を計画されているかたは、必需品のひとつに日傘を加えてもいいと思います。
強い日差しを嫌うのは、タイ人も同じです。
というよりも、タイ人のほうが、その嫌悪感を顕著に表しているようにも見えます。
バス停でバスを待つ人も、屋根があるところであれば、当然にその下で待っています。
屋根のないところでも、近くに電柱などの影があれば、そこでバスを待っているのをよく見かけます。
ことあるごとに、「イェンサバーイ(เย็นสบาย=涼しくて気持ちがいい)」を連発する彼らのことですから、強い日差しを毛嫌いするのは当たり前なのです。
遮光性の高い日傘を使えば、まるで木陰にいるような涼しさを体感できます。
高品質の日傘がタイで普及するのは、時間の問題のように思います。
いつの日か、バンコク市内にも「日傘男子」が闊歩する日が来るかもしれません。