足し算のタイ語 その1

タイ語の特徴のひとつに単音節語というのがあります。
聞きなれない言葉ですが、簡単に言えば、ひとまとまりの音として意識されるものが、単語の構成要素となっている体系を言います。
ひとまとまりの音とは、母音だけあるいは子音+母音または子音+母音+子音で構成された音のまとまりのことで、日本語に当てはめれば、「あ-a」「か-ka」「さん-san」などがそれに当たります。
このひとまとまりの音それぞれに意味があるのが、タイ語の特徴です。
それらの音がつなぎ合わさって新たな意味を持つようになります。
日本語の漢字一文字一文字に意味があって、これがつなぎ合わさって熟語になっていくのに似ています。
足し算のタイ語というのは、その特徴を表現したものです。

例を挙げます。
水のことは「น้ำ」と言います。
眼のことは「ตา」と言います。
これが合わさって น้ำ+ตา=น้ำตา
意味は「涙」となります。

同じように「水」を例にすると
น้ำ〈水〉+แข็ง〈固い〉=น้ำแข็ง〈氷〉
น้ำ〈水〉+ตก〈落ちる〉=น้ำตก〈滝〉
น้ำ〈水〉+ทะเล〈海〉=น้ำทะเล〈海水〉
น้ำ〈水〉+ปลา〈魚〉=น้ำปลา〈ナムプラー 魚醤〉
น้ำ〈水〉+ร้อน〈熱い〉=น้ำร้อน〈お湯〉
น้ำ〈水〉+หอม〈香りのよい〉=น้ำหอม〈香水〉
น้ำ〈水〉+หิน〈石〉=น้ำหิน〈石油〉
ห้อง〈部屋〉+น้ำ〈水〉=ห้องน้ำ〈トイレ 浴室〉

3つつながるパターンです
น้ำ〈水〉+แข็ง〈固い〉+แห้ง〈乾いた〉=น้ำแข็งแห้ง〈ドライアイス〉
น้ำ〈水〉+ใต้〈下の〉+ดิน〈土〉=น้ำใต้ดิน〈地下水〉

このように、意味を持った一つ一つの音がつなぎ合わさっていくことで、新たな意味を持つようになります。
このようにしてできた言葉を「合成語」とも言います。


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「道は、ひらける」

疲れたとき。壁にぶつかったとき。
決まって読み返す本があります。

石川米雄先生の「道は、ひらける」という本です。
先生は神田外語大学の学長であったかたで、専門は東南アジア史。
特にタイ研究の分野では第一人者というかたです。
また言語学者でもあり、タイ語のほか英語やドイツ語、カンボジア語、ビルマ語など多くの言語を研究したことでも知られています。

一部を引用します。
「私は語学学習の秘訣を聞かれると必ずこう言うことにしている。外国語を習得する秘訣は個人の能力の優劣ではなく、かかって動機付けの強弱にある。」
「動機付けが弱いと、いつしか学習を継続することが困難となり、最後にはやめてしまう。動機付けの更に背後には必要性の自覚がある。」
「私は言葉と覚えるには、ざるで水を汲む覚悟がいる、と考えている。二度三度と辞書を引いて、俺はなんて頭が悪いんだなどと考えるのは甘えである。人間の脳はコンピュータのようにはいかない。エンター・キーを一度押せば、金輪際記憶の消えないフロッピーディスクとはとはわけが違うのだ。ざるだって水を汲める。ただ桶なら一回ですむ水汲みは100回必要になるかもしれない。でも単語を覚えたいという強い動機付けさえあれば、頭が悪いなどと言ってはいられない。どうしても覚えなければならないからだ。」

著名な学者でありながら、人間味のある言葉だと思います。
自分の甘さがわかります。


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動画「タイ語の勉強」

タイ語の勉強
という動画からあります

全部で3本あります。
動画といっても実際には音声だけで作られているものです。
日本語が読み上げられ、それに対応するタイ語のが後に続く。
これが延々と続いているちょっと不思議な動画です。

わけあってタイ語を勉強することになった僕が、どこから手をつけていけばいいのかわからなかった頃に、見つけたのがこの動画です。
正直、初めはまったく意味がわからず悲しくなりました。
とはいえ一度やると決めたこと。
毎日毎朝幾度となく聴きました。

しかしこの動画は誰が何のために作ったのか?
バンコクに赴任した駐在員が必要に迫られて、現地採用の社員の協力を得て作ったようです。

手作り感満載ですが、教材もあまり多くない環境のなかで、相当に努力して作ったものと思います。

その情熱に厚く感謝申し上げます。


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