ここ長崎ではおくんち(秋の大祭)も終わり、ようやく朝夕に吹く風が涼しくなってきました。
今年2026年の夏は、全国的に記録的な高温となり、国内で初めて5日連続の酷暑日(40℃以上)を記録するなど、各地で異例の厳しい暑さでした。
とりわけ7月中旬〜下旬にかけて西日本などで平均気温が統計開始以降で最も高い記録を更新したそうです。
9月に入っても残暑が続いていましたが、10月になってようやく秋の涼しい風を感じるようになりました。
今年のような猛暑続きの毎日でも、ここ数年は汗をあまり気にすることなく、快適に過ごすことができています。
以前は暑がりで汗かきの体質でしたが、最近はそれほど暑さが気にならなくなりました。
体質が変わったことも要因のひとつですが、それ以上に大きな要因としては、以前紹介いたしました、タイのデオドラント・ストーンのおかげかもしれません。
(Thai Deodorant Stone タイ発・自然派デオドラントのすすめ! 清潔文化と快適生活のヒント)
このデオドラント・ストーン。
一度使ってみるとその快適さが実感できます。
まだ使ったことのない方は、一度試してみてください。

ところで最近のタイでは、そのデオドラント事情そのものが大きく変化しています。
定番のデオドラント・ストーンは今も健在ですが、その一方でタイのデオドラント市場には新しい流れが生まれています。
脇ケアは、いつの間にか「ただの制汗」ではなくなっているのです。
タイではおなじみのドラッグストアのWatsonsやBootsへ入ると、日本では見かけないようなデオドラント専門コーナーが設けられており、その品揃えの豊富さに毎回驚かされます。
その中には、私が普段愛用しているデオドラント・ストーン(アルム石)の姿もあります。
無香料で、成分はほぼミョウバンだけ。
「余計なものが入っていない」という安心感があり、タイでも長く支持されてきた昔ながらの定番商品です。
しかし近年、タイのデオドラント市場は大きく変化しています。
かつて棚の大半を占めていたロールオンタイプの商品の横に、「Whitening」「Brightening」「Serum」と書かれた商品が並びます。
アルム石のような“石の時代”から、美容成分をたっぷり配合した“脇用美容液”の時代への変化です。
この変化は、単なる商品ラインナップの増加ではなく、タイ人の脇ケアに対する価値観そのものが変わった結果ともいえます。
■ タイ人の悩みは「汗」だけではない
タイは高温多湿の国です。
汗をかく量が多く、脇のニオイ対策は生活の一部と言っていいでしょう。
しかし、タイの若い世代が気にしているのはそれだけではないのです。
・脇の黒ずみ
・シェービングによる摩擦
・ザラつき
・毛穴の目立ち
・服との擦れによるくすみ
こうした悩みが重なり、脇の肌を「顔と同じようにケアしたい」という発想が生まれます。
その結果生まれたのが、“Underarm Serum(脇用美容液)”という新たなジャンルでした。
■ “脇用美容液”とは何か
脇用美容液は、従来のデオドラントに比べてさまざまな美容成分が配合されています。
・ナイアシンアミド(美白・くすみケア)
・ビタミンC誘導体(トーンアップ)
・アルブチン(色ムラ改善)
・AHA(乳酸)(角質ケア)
・パパイヤ酵素(やさしいピーリング)
・パンテノール(保湿)
つまり、「汗・ニオイ対策」+「黒ずみ・ザラつき・毛穴・保湿」まで一気に面倒を見るという発想で作られているのです。
脇を“ただの脇”ではなく、「見せる肌」「整える肌」として扱う文化が生まれたと言っていいかもしれません。
■ タイで流行している具体的な商品
ここからは、実際にタイで人気の脇用美容液を紹介しながら、進化の方向性を見ていきましょう。
● NIVEA Extra White Roll-on(タイ限定)
日本でもなじみ深いNIVEAですが、タイでは“美白系ロールオン”が主力。
ナイアシンアミド配合で、汗・ニオイ+黒ずみケアを同時に行うのが特徴です。
ドラッグストアの定番商品で、男女問わず人気が高いようです。

● Deonat Papaya / Aloe
アルム石の進化系。
ミョウバンをベースに、パパイヤ酵素やアロエを加えて角質ケア・保湿をプラス。
“ナチュラル派だけど美容もしたい”という層に人気です。

● Mistine Underarm Perfume Roll-on
香水のような香りを楽しめるロールオン。
「脇から香りをまとう」という新しい価値観を広めました。
デオドラントがフレグランス化している象徴的な商品です。
特にタイで昔から愛される「TOP COUNTRY(トップカントリー)」の香りは、どこか懐かしくもエキゾチックな定番として今なお根強い人気を誇っています。

● Cathy Doll Underarm Serum
SNSで最も話題になった脇用美容液。
ナイアシンアミド+ビタミンCで黒ずみケアに特化した商品です。
「脇のトーンアップ」を前面に押し出し、若い女性の支持を集めています。

■ アルム石と美容液の“使い分け”という新しい提案
アルム石は、もちろん今でもタイで愛されている定番です。
その理由は、シンプルで安心感があり、香りが邪魔しないからに他なりません。
一方、脇用美容液は、黒ずみ・ザラつき・毛穴など“見た目の悩み”に強い存在です。
両者は競合ではなく、むしろ併用することでさらに力を発揮すると言えるのです。
日常使いはアルム石で汗・ニオイ対策
夜のケアは脇用美容液で黒ずみ・角質ケア
香りを楽しみたい日は香水系ロールオン
といった具合です。
このように、いまや「脇ケアをシーンで使い分ける」という新しいライフスタイルが生まれているのです。
■ タイのデオドラントは“脇の美容”へ
アルム石という素朴な石から始まった脇ケアは、タイでは美容液レベルのスキンケアへと進化しています。
背景には、高温多湿の気候、黒ずみの悩み、SNS文化、香りへのこだわりなど、タイならではの生活文化があります。
この変化を知ると、デオドラントは単なる制汗剤ではなく、「脇の肌を整える美容アイテム」として、新しい価値を持ち始めていることがわかります。
ちなみに以前このデオドラント・ストーンのいいところは、「なかなか減らないこと」と紹介しました。
毎日使っていても、減っていく実感があまりありません。
とはいえ、さすがに2年も使えば変化が現れます。
では実際にどんな姿になるのでしょうか?!

上の写真は、使用開始からおよそ2年が経過した現在の状態です。
石はケースから外れ、形も崩れています。
かなり小さくなりましたが、手にとってまだ使い続けています。
そろそろ新しいものに換えてもいいのですが・・・
それだけ愛着があるということでもあります。
タイで初めてアルム石を買った頃には、その後脇用美容液が並ぶ時代が来るとは想像もしませんでした。
昔ながらのデオドラント・ストーンは今もお気に入りですが、タイの美容文化は今も進化を続けています。
次回タイを訪れた際には、ドラッグストアの棚をのぞきながら、また新しい発見を探してみたいと思います。
