ビンディングペダル   

ビンディングペダルとは、足とペダルを固定させるための専用のペダルのことです。

靴底にビス止めされた「クリート」と呼ばれる樹脂製あるいは金属製の止め具を金具でペダルと足を固定して、人間の脚力を直接ペダルに伝える働きがあります。

一般的に自転車は「ペダルを踏んでペダルを回す」動作になるわけですが、ビンディングペダルは「踏む力」だけでなく、下から上に足を上げる時の「引く力」も、ペダルに伝わります。

つまり、ペダリングの効率を上げるメリットがあります。

フラットペダル(平らな普通のペダル)とスニーカーであれば、「踏む力」のみで自転車を進めていくことになりますが、ビンディングペダルとビンディングシューズの組み合わせなら、「踏む力」と「引く力」2つの力で自転車を進めていくことになるので、ペダリングの効率がいいのです。

長く走れば走るほど、フラットペダルとビンディングペダルでは疲労度が違ってきます。

またペダルに足の裏を固定できるため、常に一定のフォームでペダリングをすることができ、これも効率の良いペダリングに有効です。

またペダルと足がすべらない、踏み外すことがないメリットもあります。

ペダルとシューズがくっついているので、雨でシューズが濡れたときやバランスを崩しかけたときであっても不意にペダルから足が外れることがありません。

そのため、走行中の落車のリスクを回避することができるのです。

ビンディングペダルは足とペダルを固定させるので、危ないというイメージがあるかもしれませんが、こうした落車事故を防いでくれる一面もあるのです。

SPDペダル シマノのPD-M520

 

ビンディングペダルのデメリットとしては、やはり「立ちごけ」のリスクを伴うことです。

立ちごけとは、停車中あるいは停車しようとするときに、足が固定されているので、とっさに足を出すことができず、そのままその場に倒れてしまうことを言います。

停止するときにシューズがペダルから外れず転倒するケースや、停車時に片足のビンディングを外さずにいたらバランスを崩して転倒するケースがよくあります。

ビンディングペダルを導入したら、公道以外の場所で、はめ外しの練習をする必要があります。

また、赤信号などで停車するときは早めにペダルを外しておくことを意識すれば立ちごけの可能性を減らすことができます。

 

ビンディングペダルの種類は、おもに2つの種類に分けられます。

SPDとSPD-SLの2種類です。

これらはいずれも大手メーカーのシマノのビンディングペダルで、この2種類が国内のメジャーなモデルということができます。

SPD-SLは3本のネジで固定されるクリートが使われており、シューズとペダルとの設置面が広く、踏みこむ力がペダルに効率よく伝わります。

3本のネジでしっかりと固定されるため、シューズの着脱は固めになります。

またSPD-SL用のビンディングシューズは、靴底に出っ張る形でクリート(ペダルと固定させる止め具)がついています。

自転車を降りて歩くときは、この出っ張ったクリートが干渉するので、つま先を持ち上げた状態で歩くことになり、歩きにくいうえに滑りやすいという欠点があります。

走行中はいいのですが、自転車をいったん降りてしまうと、歩きにくく使いづらくなってしまうのです。

SPD-SLは、走ることだけを考えたロードレーサー向けのペダルということができます。

一方のSPDペダル用のビンディングシューズは、2本のネジで固定される小さい金属製のクリートが使われており、クリートは靴底に隠れるような構造になっているので、歩行がしやすいのが特徴です。

固定する力はSPD-SLより劣りますが、容易に脱着ができるので、街乗りのように付け外しの多い場面に適していると言えます。

SPD用シューズのクリート

 

また、シューズの特徴も両者では大きく異なります。

SPD-SLのシューズは、レーシーなデザインや、力が良く伝わる硬くて薄いカーボン素材の靴底のモデルが多くなります。

SPDはマウンテンバイク用や、タウンカジュアルにも使えるデザインのシューズもあり、靴底はやや厚みがあり、SPD-SLのように歩行には向いていないということはありません。

以上のメリットとデメリットを総合的に勘案すると、クロスバイクで気楽に街乗りを楽しむ志向のライダーにお勧めのビンディングペダルは、「SPD」ペダルと呼ばれる規格のペダルになると思います。

SPD用のシューズ 見た目は普通の運動靴

 

僕が導入したビンディングペダルは、SPDです。

シマノの「PD-M520」を選択しました。

https://bike.shimano.com/ja-JP/product/component/deore-m6000/PD-M520.html

マウンテンバイク用のビンディングペダルですが、コンパクトなうえに両面とも使えるタイプ(シューズの固定は両面でできる)であり、使い勝手は非常に良いと思います。

SPDであれば、クリートの出っ張りを気にして歩きにくいということもありませんので、自転車を降りてちょっとした買い物や食事、観光などを楽しむこともできます。

クリートのはめ外しにもすぐに慣れましたので、立ちごけの経験はいまのところありません。

 

クロスバイク愛好者で、フラットペダルをお使いのみなさま。

ビンディングペダルの導入を検討されてみてはいかかでしょうか。

効率の良いペダリングは思いのほか快適ですよ!

 

 

タイヤについて

前回に引き続き、クロスバイクの話題をひとつ…。

クロスバイクのタイヤは、シティサイクル(俗に言うママチャリ)に比べると、やや細めのものが使われていることが多いということは前回お話したところです。(「クロスバイク(2021年4月29日投稿)」)

タイヤが細ければ接地面積が減るため、加速性が向上します。

実際に乗ってみると、その軽さが実感できると思います。

その軽さは車体の重量だけでなく、タイヤの細さにも起因しているのです。

単にタイヤが細いということだけでなく、バルブの形状も空気圧も両者では異なります。

シティサイクルなどの一般的な自転車の場合は、通常英式バルブ(イングリッシュバルブEnglish Valve)と呼ばれる形状のバルブが多く使用されています。

この英式バルブは、虫ゴムと呼ばれるゴムチューブを弁として使い、ポンプの加圧により虫ゴムが伸縮することで弁の開閉がなされます。

空気入れは、先端に洗濯バサミのような形をしたクリップがついているタイプのものを使用します。

もっとも多く使用されているバルブ形式ですが、デメリットとしては、空気圧の調整が難しく高圧には適さない点が挙げられます。

ちなみに英式バルブの使用時の空気圧は3気圧(300kPa・3bar)程度になります。

 

これに対して、クロスバイクのバルブには、通常仏式バルブ(フレンチバルブFrench Valve)が使用されています。

仏式バルブは高圧に耐えられる構造のバルブ形式で、主にスポーツ車に多く使用されます。

空気圧調整が容易で、英式バルブと比較して軽量な点も仏式バルブの特長です。

高い空気圧を保つ必要があるため、空気入れは仏式用のものを使い、かつ通常は空気圧計のついたものを使います。

タイヤを触ってみるとわかりますが、カチカチの状態になるほどたくさんの空気を入れることになります。

仏式バルブの使用時の空気圧は5~9気圧(500~900kPa・5~9bar)程度になります。

仏式バルブ

 

タイヤの空気は走行の有無に関係なく、時間の経過とともに少しずつ抜けてしまうので、サイクリングに出かける前には、空気を入れなおし空気圧のチェックを行う必要があります。

これは、パンクの防止のために是非とも行うべきでしょう。

自転車のパンクの原因の多くは、「リム打ちパンク」です。

リム打ちパンクとは、歩道の縁石などの段差に勢いよく乗り上げたときに、路面とリム(車輪の全体の形状を支えている金属部分)の角の間にチューブがはさまれて起きるパンクです。

リム打ちパンクの場合、2か所が切れたような穴がチューブに開きます。

ヘビが鋭い牙で噛んだ穴のように見えるので、スネークバイトとも呼ばれます。

タイヤの空気圧が不足している場合(タイヤが柔らかい状態)は、特にリム打ちパンクが起こりやすいのです。

 

クロスバイクに乗り始めたころは、細いタイヤに「パンクしやすいのでは?」と不安に感じたこともあります。

しかし、タイヤのメンテナンス(特に空気圧のチェック)をこまめにすることと、段差を避ける乗り方を心がけることで、パンクはある程度回避することができると思います。

僕はクロスバイクに乗るようになってからは、幸いなことにパンクの憂き目に遭ったことがありません。

その要因としては、乗車前に空気を入れなおすことを習慣づけたことが大きかったと考えています。

出かける前には、空気圧の点検をお忘れなく…

空気圧を確認しながら、空気を入れていきます

 

少し補足です。

タイヤのサイズと適正空気圧についての表示は、次のようになっています。

「700×28C/120PSI」

700 → タイヤの外径を、ミリメートルで示しています

28 → タイヤの幅(太さ)を、ミリメートルで示しています

C → リムの大きさを表す記号です

120PSI → 最大空気圧を、psiで示しています(120psi≒827kPa)

 

 

クロスバイク

旅行に出られない我慢の日々が続きます。

タイでも残念ながら新規感染者数が急増して、旅行自由化の日は、ますます遠くなってしまいました。

いまはただただ我慢のときと思っています。

ところで…

これは以前も書いたことがありますが、タイ語の勉強の他にもうひとつ趣味としているのが、自転車乗りです。

クロスバイクと呼ばれる自転車を愛用しています。

いつの日かタイの街を自分の自転車で走るのが夢です。

一見途方もないような空想にも思われますが、条件さえクリアできれば、十分に可能ではないかと思っています。

クロスバイクなどのスポーツ系の自転車は、車輪を外しての分解が可能で、航空機に受託手荷物として預けることが可能なのです(別途料金を請求される航空会社もあります)。

また、タイの道路事情についてみると、ほとんどが舗装された道路であり、路肩も広めのところが多く、自転車での走行は十分に耐えられると思います。

混雑したバンコクの中心部では、バイクや自動車の通行量がかなり多く、自転車での走行は相当に勇気のいるところですが、僕がかつてレンタカーを借りて回ったスラータニー県のサムイ島やクラビ県などは、自転車でも十分走れそうな道が数多くありました。

道路端にセブンイレブンをはじめとするコンビニエンスストアが点在しているのも、休憩ポイントとしてありがたいところです。

もちろん、暑さとの戦いは克服しなければならない課題ではありますが。

遠い将来の目標として、タイでのサイクリングを夢見るところです。

 

さて、ここで登場いたしましたクロスバイク。

まだ聞いたことのない人のために、このクロスバイクの特徴をご説明いたします。

クロスバイクとは、未舗装の道路に耐えられるマウンテンバイクと舗装路上を高速で走るレース志向のロードバイクを足して2で割ったようなスタイルの自転車の総称です。

このクロスバイクという言いかたは、和製英語であり、欧米では「混成の自転車」という意味の「ハイブリッドバイク」(Hybrid bicycle)と言う呼び方が一般的に使われています。

実際に初めてクロスバイクに触れるとまず驚くのが、その軽さです。

普段乗り慣れているシティサイクル(俗に言うママチャリ)だと、その重量は15~18kg程度ありますが、クロスバイクは10〜11kgが一般的です。

ちなみに僕の愛車であるジャイアント(Giant Manufacturing)のESCAPE AIR(2013年モデル)は9.9kg (500mmサイズの場合)の重量です。

いまは、一部の部品にカーボン素材を使用しているものもあり、さらに軽量のモデルも登場しています。

乗らないときは、室内に保管するので、片手でも持ち上げることのできるこの軽さはとても大切なのです。

 

そのほかの特徴として挙げられるのが、ギアの段数の多さです。

シティサイクルだとギアの段数はせいぜい3段程度ですが、クロスバイクで24~27段(後輪が8~9段、前輪が3段)が一般的です。

一番重いギアは強く踏めば当然スピードを出すことができますし、一番軽いギアはクルクルと足が軽く回るので、かなりの急坂でもゆっくりではありますがなんとか登っていくことができます。

このギア段数の多さは、走行中のストレスを解消させます。

ギア段を選択する幅が広いので、小刻みに「重い」「軽い」を使い分けることができ、心拍的なリズムに急激な変化を起こすことなく、気持ちよくペダルを踏むことができるのです。

 

それに加えて、僕が気に入っている点としては、見た目の美しさです。

この点に関しては、かなり主観的な要素が出てしまいますが、マウンテンバイクのような太くてゴツいフォルムではなく、細くて軽くて無駄のないフォルムのESCAPE AIRがとても気に入って、購入したものです。

タイヤのサイズは700×28cで、マウンテンバイクやシティサイクルなどと比較すると、かなり細く見えます。

その反面、街乗りなどの普段使いにも十分に使えるカジュアルで、かつ耐久性のある側面も持ち合わせています。

状態を起こして走れるフラットバーハンドルは、走行中に移り行く風景を見て楽しむにはうってつけです。

スポーツ系の自転車でありながら値段も手ごろで、気楽に乗ることができるのが最大の魅力とも言えます。