タイ産のキャットフードが多いわけ

家族が増えることになりました。
それは突然のことでした。
ペットです。
2か月ほど前に、縁があって、子猫を引き取って、我が家で飼うことになったのでした。
餌やりや飲み水の交換、トイレや寝床の掃除など、連日慣れない作業に追われるようになりました。

餌には特に気を使います。
普段は、ロイヤルカナンというメーカーの総合栄養食をメインに与えているところですが、さすがに毎日そればかりでは飽きが来るでしょう。
猫は美食家で、同じ餌では、飽きてしまうらしいので。
猫が好みそうないろいろな食材を使っては、餌作りにいそしんでいるところです。

我が家の猫は、鶏肉よりも魚のほうが好みのようで、ブリやハマチ、ヒラス(ヒラマサ)などのアラを煮て与えると、とても喜んで食べます。
近所のスーパーで、刺身を作った後に残る、血合いの部分などが、格安で売られているので、これをきまって購入しています。
刺身となると、より見栄えのいい部位が使われるので、赤黒い血合いの部分は、敬遠されるのだと思います。
そのおかげで、我が家の猫の好物は、安く簡単に買うことができているのです。
(僕がいま住んでいる長崎市は鮮魚の安価なところです)

ところが、どの家庭でもそのようにはいかないでしょう。
鮮魚の価格の安くないところに住んでいる人であればなおさらです。
猫を飼育しているたいていの家庭では、缶詰などのウエットタイプの餌を与えていると思います。

それは、手軽で、猫が好んで食べるからにほかなりません。
スーパーやディスカウントストアなどのペット用品コーナーに行けば、たくさんの種類のキャットフードが販売されています。
実際に手に取ってみるとわかるのですが、猫用の缶詰の大半が、「タイ産」の製品なのです。
タイは、世界的にも有名な、ペットフードの輸出大国なのです。

タイは食品加工工業で有名ですが、同時にペットフードの生産も非常に盛んなのです。
2020年のタイの農業省畜産開発局の統計によると、タイのペットフードの輸出額は623億バーツで、これは世界第4位の規模といわれています。
また、その額は今後も増加すると予想されています。https://www.pref.tottori.lg.jp/secure/1280314/202203report.pdf

もともと、豊かな海に恵まれたタイでは、小型マグロなどの魚介類の水揚量が多いという背景がありました。
事実、ツナ缶の製造は古くから行われており、地元のメーカーのみならず、マルハやいなば食品など、日本の水産加工食品メーカー大手は、タイに進出してツナ缶の製造工場を建ててきたのです。
日本の市場に出回っているツナ缶にタイ産が多いのもうなずけるでしょう。

タイでキャットフードの製造が盛んになったのは、こうした土壌がすでに出来上がっていた要因が大きかったのです。
ツナ缶を製造する際に出る、残余の部分、例えば血合いの部分などが、別の製造ラインに送られて、キャットフードに加工されているのです。
これも、日本国内の小売店に行けばわかることですが、国内で販売されているタイ産の猫用の缶詰のほとんどが、マグロやカツオを原料にしています。

下の図は、一般社団法人ペットフード協会が発表した統計ですが、実際のところ、キャットフードの輸入先では、タイが圧倒的に多いことがわかります。(統計は令和2年度)


もともと人間の食用のための缶詰工場で発生した残余の部分をおもな原料にしているため、コスト面では有利です。
また、人間用の食品と同じ工場で製造していることから、鮮度や品質の面でも安心できるのです。


ペットは、大切な家族の一員です。
飼い主であればだれでも、「家族の一員」が健康で長生きしてくれることを願います。
そして、安心で安全なペットフードを探し、与えることでしょう。
タイのメーカーには、今後も、安心で安全なキャットフードを提供していただきたいと切に願うところです。

ボーカロイドと音読さん

数年前、タイから留学に来ていた女子学生が、日本でぜひコンサートにいきたいというアーティストがいると語ってくれました。
興味を持った僕が、「誰のコンサートなの?」と尋ねたところ、返ってきた答えは意外なものでした。
それが「初音ミク」だったのです。
当時の僕は、「初音ミク」なるアーティストは知りませんでした。
この「初音ミク」とは、楽器メーカーのヤマハが開発した音声合成システム「VOCALOID(ボーカロイド)」から生み出された架空のキャラクター。
16歳の女性バーチャルアイドルという設定だそうで。
メロディや歌詞を入力することで、合成音声による発声に加え、譜面どおりの音階を忠実に再現することができるというのですから驚きです。
日本が生み出した画期的な技術であることに間違いありません。
その画期的な技術から生まれたバーチャルのアイドルが、国内のみならず、広く東南アジアからのファンを呼び寄せているという事実に、さらに驚きを隠せませんでした。
PC上に入力した歌詞と音階を再現できるので、理論上はどんな世代の歌であっても、たとえ外国語の歌詞の歌であっても、自由自在に「歌う」ことができるのです。
このことについては率直に「スゴイ」としか言いようがありません。
しかし、この「初音ミク」なる人物は、実在する人物ではありません。
あくまでもバーチャルアイドルに過ぎません。
その「実在しない人物」をアイドルとして偶像化する発想が、ちょっと自分の理解を超越していました。
ファンのかたには大変失礼な言いかたかもしれませんが、この「初音ミク」の声と聴くと、いかにも機械が歌っているようにも聞こえます。
それでも、この画期的な技術が生み出したバーチャルアイドルに熱狂的な声援を送る。
それが「cool Japan」なのでしょうか。
複雑な気持ちになったのを今でも覚えています。

それからまた数年の時を経て、最近ある音声読み上げソフトの存在を知りました。それが「音読さん」です。(https://ondoku3.com/ja/)
この音読さんは、テキストボックスに読み上げたいテキストを貼り付けて、クリックするだけで、忠実にその音声を読み上げてくれます。
もちろんこれまでも、こういった音声読み上げソフトはいくつか存在していました。
しかしその多くは、アクセントや抑揚が不自然な、いかにも機械的な発声で、とても人間の声には程遠いものでした。
しかしこの音読さんは、ちょっと違います。
あたかも本物の人間の発声のような声で読み上げてくれます。
速度や声の高さを調整することもできます。
男性の声や女性の声を選ぶこともでき、早く読む遅く読むといったスピードの調整も簡単にできます。
おまけに、日本語のみならず英語や中国語など多言語に対応しています(最近タイ語版も登場しました!)。
インターネットが繋がっている環境であれば、どこでも使うことができます。
もちろんスマートフォンでも使えますので、外出先でも気軽に使えます。
また、読み上げた音声をMP3などのファイル形式でダウンロードすることができるので、パワーポイントや動画などに貼り付けることで、その音声を活用することが可能です。
何度か試してみて感じたことを挙げます。
句読点を普段の文章よりも、こころもち多めにすると自然な発声に近づくこと。
漢字で表記するものと、カナで表記するものでは、アクセントに若干の差異が生じることがあること。
読み上げのスピードは、ややゆっくりめにしておくと丁寧な感じに聞こえること。
音程については、やや低めにしておくと、ソフトな感じに聞こえること。
などなど…
いくつかのコツは要りますが、何度か試してみるうちに、お好みの音声に近づけることができます。
僕などはこの音読さんの声が気に入って、職場で使う研修用動画の説明用ナレーションに使ったほどでした。

こうした技術は、私たちの生活のいろいろな面で活用の途があります。
定型化した音声アナウンスなどを大量に生成し、館内放送などで活用することもできることでしょう。
視覚障碍者などへの音声ガイドとしても活用することもできるでしょう。
テクノロジーの進化によって、仕事の効率化を進めることもできることでしょう。
ゆくゆくは、外国人との交渉の場において、言葉の障壁を低くすることにも寄与するのではないかと感じます。
今後もこうした技術の進歩に目が離せないところです。

絵馬の起源

春になりました。
間もなく桜が満開になることと思います。
冒頭の写真は、ある神社で3月20日に撮影したものです。
まだ桜は咲き始めといった感じでした。
神社の境内で目につくのは、絵馬の奉納です。
この神社でも、このようにたくさんの絵馬が奉納されています。
絵馬は、なにかを祈願するときに、神社に奉納するものです。
その多くは絵が描かれた木の板です。
そこには、たくさんの人の願いが記されているのです。

古代、神様は神馬(しんめ)という馬に乗って人間世界にやってくると考えられていました。
そこで、神社では古くから馬を奉納する習わしがありました。
歴代の天皇は祈願の際に、生きた馬を神馬(しんめ)として神社に奉納していました。
水の神様をまつる京都の貴船神社では、雨ごいの祈願のときには黒い馬を、晴れの祈願のときには灰色または赤毛の馬、といったように目的によって異なる毛色の馬が献上されました。
しかし、実際に馬の飼育をするのは、手間がかかるうえに経済的な負担も大きかったので、本物の馬の代わりに、土で作った馬形(うまがた)や、木で作った板立馬(いただてうま)が奉納されるようになりました。
その後この板立馬が、馬を描いた小さな板となり、これが奉納されるようになりました。
これが「絵馬」の始まりです。
時代が進むにつれて、馬に限らずいろいろな縁起の良い画題が描かれるようになりましたが、「絵馬」という呼び名はそのまま残りました。
江戸時代には家内安全や商売繁盛といった身近なお願い事を書く風習が庶民にも広がりました。
すると最初から絵が描かれた小さな絵馬を購入して、これに願い事を書いて神社に奉納するいまのスタイルが確立しました。

僕の住む九州では、福岡県太宰府市の太宰府天満宮が有名です。

https://www.dazaifutenmangu.or.jp/ 太宰府天満宮
https://www.dazaifutenmangu.or.jp/th/ 太宰府天満宮(タイ語版ภาษาไทย)

学問の神として知られる菅原道真公を祀った神社で、受験生が奉納した合格祈願の絵馬がいっぱいあります。
またこの神社の絵馬は、縁起物やお守りとしてもたいへん人気があります。
この絵馬を奉納する習慣が広く外国にも知れ渡ったのでしょう。
最近ではタイ文字で書かれた絵馬も見られるようになりました。



間もなく新年度を迎えます。
四月から進学や就職で、新たな一歩を踏み出すフレッシュマンも多いことと思います。
彼らが希望を持って、新しい社会で大いに活躍できることを心より祈願いたします。

有明海の豊かな海の幸「牡蠣」 หอยนางรม ความอุดมสมบูรณ์ของทะเลอาริอาเกะ

冬の寒い時期は、牡蠣の美味しい季節でもあります。

九州有明海の豊かな海の幸といえば、ワタリガニやのりなども有名ですが、外すことのできない逸品は、やはり「牡蠣」と言えます。

有明海の牡蠣は、他の地域の牡蠣と比べて、粒の大きさがダントツに大きく、濃厚な甘みがあります。

干満の差の大きい有明海は、プランクトンが豊富で、牡蠣の成長に適しているのです。

冬の時期に、長崎県の諫早市から佐賀県の鹿島市にかけての海沿いの街をドライブすれば、「牡蠣焼き小屋」ののぼりがあちらこちらに立っているのがわかります。

下の写真は、諫早市の小長井町漁協直売店で撮影したものです。

牡蠣は買って帰ることもできますが、こうした牡蠣焼き小屋で味わうのも格別です。

牡蠣はこのように炭火で焼きます。火が通ると、自然に殻が開いてきます。

身が大きく、縮んでいないのがわかります。お好みで、レモンや酢醤油などを垂らすのもありですが、そのまま味わうのが牡蠣そのものの味を満喫するのには最高です。

有明海の豊かな海の幸を味わってみてはいかがでしょうか。

 

ทะเลอาริอาเกะ (Ariake-kai) เป็นส่วนของทะเลน้ำเค็ม ตั้งอยู่ตรงกลางระหว่างจังหวัดฟูกูโอกะ จังหวัดซางะ จังหวัดนางาซากิและจังหวัดคูมาโมโตะ ถือได้ว่าเป็นอ่าวที่ใหญ่ที่สุดของภาคคีวชู

有明海は、福岡県、佐賀県、長崎県、熊本県の中間に位置する海で、九州最大の湾と言われています。

ทะเลแห่งนี้เป็นแหล่งเกษตรกรรมใต้น้ำที่สำคัญ โดยปลูกสาหร่ายเป็นผลิตภัณฑ์หลัก นอกจากนี้ยังเป็นที่อยู่ของสัตว์น้ำหลากชนิดปลาตีน(mudskipper) หอยนางรม และปูก้ามดาบ

この地域の海では、おもにノリの養殖をはじめとする、養殖漁業が盛んなところです。また、ムツゴロウや牡蠣、ワタリガニなど多様な海洋生物の生息地でもあります。

ทะเลอาริอาเกะมีระดับความต่างของน้ำขึ้นน้ำลงถึง ๖เมตร เมื่อน้ำลงในแต่ละวัน ทำให้รังสีอินฟาเรดจากแสงอาทิตย์ส่องไปถึงก้นทะเลลึกและทำให้แพลงก์ตอนอุดมสมบูรณ์และเติบโตเป็นจำนวนมาก

有明海の潮の干満の差は6メートルです。日々干潮時に、日光からの赤外線が海の底に届き、それがプランクトンを豊かに成長させているのです。

แพลงก์ตอนเหล่านั้นก็คืออาหารชั้นดีของหอยนางรม

อีกทั้งเนื่องจากน้ำทะเลอาริอาเกะมีระดับความเค็มที่น้อย จึงทำให้เนื้อหอยนางรมของที่นี่มีรสชาติหวาน ไม่อุ้มน้ำและไม่หดตัวแม้นำมาย่างไฟ

こうして育ったプランクトンは、牡蠣の良質な餌となっているのです。

また有明海は塩分濃度が低いので、これによって牡蠣の身は甘みを増し、水っぽくならず、焼いても身が縮みません。

หอยนางรมสามารถหาซื้อได้ตามร้าน

มีร้านหอยนางรมย่างมากมาย ตามเขตโคนางาอิเมืองอิซาฮายะ(Konagai,Isahaya-city)จังหวัดนางาซากิและตำบลทาระ(Tara)จังหวัดซากะ

นักท่องเที่ยวเข้าไปลิ้มลองได้ช่วงเดือนตุลาคมถึงเดือนมีนาคม

牡蠣は店頭で購入できます。長崎県の諫早市小長井地区と、佐賀県の太良町には牡蠣焼き屋がたくさんあります。観光客は10月から3月の間に賞味することができます。

 

★牡蠣焼き小屋へのアクセス

長崎県諫早市内から鹿島方向に

または佐賀県鹿島市内から諫早方向に

有明海沿岸の国道207号線沿いに点在しています。

 

 


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伊勢エビ กุ้งมังกรญี่ปุ่น

今年の野母崎伊勢エビまつりは今日からはじまります。
新鮮な海の幸をお楽しみください。

กุ้งมังกรญี่ปุ่นถือเป็นราชากุ้งแห่งท้องทะเลญี่ปุ่นเพราะรสชาติเฉพาะตัวของเนื้อกุ้งที่มีความนุ่มมาก และไม่แข็งเหมือนกุ้งมังกรอื่นๆ เนื้อมีความนุ่มและความหอมหวานมัน ถือได้ว่าเป็นวัตถุดิบคุณภาพชั้นเลิศ แม้กระทั่งในประเทศญี่ปุ่นเองก็หาทานได้ยากมาก มีราคาสูงที่สุดในบรรดากุ้งทั้งหมด
伊勢エビは、その味ととりわけとても柔らかいエビの肉の風味から、日本の海のエビの王道と呼ばれています。 他のエビのように固くなく、食感が柔らかくて甘いことから、最高の食材と言われています。その日本でも、入手は非常に困難なため、あらゆるエビの中でも最高値となっているのです。

ชาวญี่ปุ่นเชื่อว่าถ้าทานกุ้งมังกรญี่ปุ่นแล้วจะมีสุขภาพแข็งแรงและเอาชนะศัตรูได้อีกด้วย เนื่องมาจากเปลือกของกุ้งมังกรญี่ปุ่นเป็นสีแดงคล้ายกับเกราะนักรบซามุไร
日本人は、伊勢エビを食べると身体が丈夫になり、さらには敵に打ち勝つと信じているのです。 それは伊勢エビの殻は赤色で武士の鎧に似ているところから来ています。

การรับประทานในแบบญี่ปุ่นดั้งเดิมคือการรับประทานสด ๆ แบบซาชิมิ โดยตัดส่วนหัวของกุ้งแยกออกจากลำตัว เมื่อรับประทานเนื้อสด ๆ ต้องรับประทานร่วมกับมันกุ้งที่แคะออกจากส่วนหัวด้วยเพื่อเพิ่มรสชาติ
日本スタイルで食べること…それは生のまま食べることです。つまり刺身として食べることなのです。エビの頭を体から切り離します。 刺身を食べるときに是非お願いしたいのは、頭から取り出したエビの味噌と刺身を一緒に食べるようにしていただくことです。これをすることで伊勢えびの味が格段に上がります。


Nomozaki,จังหวัดนางาซากิเป็นที่รู้จักกันดีในฐานะที่เป็นเมืองแห่งความอุดมสมบูรณ์ของอาหารทะเลโดยเฉพาะกุ้งมังกรญี่ปุ่น
กุ้งมังกรญี่ปุ่นสามารถหาทานได้ง่ายตามร้านอาหารหรือโรงแรมทั่วไป จึงมีนักท่องเที่ยวมาทานอย่างไม่ขาดสาย
長崎県の野母崎は、豊富な海の幸とりわけ伊勢エビの街として知られています。
伊勢エビは、レストランやホテルで簡単に見つけることができます。
そして、ここを訪れその味覚を堪能する観光客が途切れることはありません。

เทศกาลกุ้งมังกรญี่ปุ่นNomozaki เป็นเทศกาลกุ้งมังกรญี่ปุ่นที่มีชื่อเสียงของนครนางาซากิ ซึ่งจัดขึ้นประมาณต้นเดือนกันยายนของทุกๆ ปี บนพื้นที่จัดงานNomozaki,นางาซากิ
ปีนี้จะจัดจนถึงวันที่23 กันยายนนี้
野母崎伊勢えびまつりは、 長崎市の有名な伊勢えびまつりです。 毎年9月上旬に長崎市野母崎で開催されます。
今年は今月23日まで開催されます。

https://www.facebook.com/i.nomozaki

การเดินทางจากสถานีนางาซากิไปที่Nomozaki ใช้เวลา 65 นาทีโดยรถประจำทาง ( Nagasaki bus สายNo.30 ลงจาก “Wakimisaki” )
長崎駅から野母崎までの所要時間はバスで65分です。(長崎バス30番利用。「脇岬」下車。)


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細やかな日本文化  「言霊(ことだま)」

タイ語の辞書アプリのひとつ「J-Doradic」で日本語の「お開き」について検索してみると、「ปิด (งานเลี้ยง พิธี) =閉会(宴会、式典)」との説明があるのがわかります。
なるほど「お開き=opening」が「終了」を意味するとは…
一見論理的に矛盾しているような表現で、外国人にとっては、理解しがたい部分と言えるでしょう。
それでは、なぜこのような表現方法が生まれたのでしょうか?
その背景についてちょっと考えてみたいと思います。

日本語の表現を語るうえで欠かすことができない特徴のひとつに、日本人は「言霊(ことだま)」を重視する点が挙げられます。
言霊とは、古代からの日本人の持つ考え方の一つで、言葉には不思議な力が宿っているというものです。
そして、自分の望んでいることを現に言葉として発することで、その言葉どおりの結果をもたらす力があり、これが言霊なのです。
わかりやすく言えば、雨が降ってほしい時に「雨よ降れ。」と祈るようなことです。
普通に科学の知識をもった現代人であれば、雨の降る原理も当然に知っていることでしょう。
だから、このような言霊などは、ただの迷信に過ぎないと笑うに違いないでしょう。
しかし、実際のところは、この「言霊」の影響を受けたとしか思えないような表現がいくつも見受けられるのです。
たとえば、結婚披露宴の席でのスピーチには「別れる」「切れる」といった言葉が登場しないことはよく知られています。
それは、「別れる」「切れる」といった言葉から、離婚や離縁といったことが連想されるので、「縁起が悪い」と考えるからにほかなりません。
お通夜やお葬式の場面でも、「重ね重ね」「重ねて」「再び」など、繰り返して起きることを想起させるような言葉も、やはり「縁起が悪い」言葉として避けられているのです。
これも、言霊が強く信じられていたことから生まれた風習といえます。
パーティーや宴会などの席で、会の終了が近づくと「宴もたけなわではございますが、そろそろお開きということで…」などと司会者が言うことでしょう。
冒頭で触れましたが、ここでいう「お開き」とは、もちろん「終了」の意味として使われています。
宴会の席は「おめでたい」場になりますので、やはり「終わる」という言葉は相応しくないと考えるから、「お開き」という言い換えの言葉になっているのです。
私たちは普段の生活のなかで、このような言い換えの言葉を自然に使っているのです。
科学的な知識をある程度持っている現代人であっても、言霊の発想は根強く生きているのです。
このことは、相手の気持ちを察して、不快な感情を与えない配慮とつながっているということができます。
迷信だ、根拠がないと言っても、社会には一定のルールが成立していて、それを守ることは礼儀作法なのです。
こうした配慮や礼儀作法は、長い歴史のから生まれた先人の知恵であり、これからも大いに尊重され、また後世に引き継いでいくことが求められるべきものだと考えます。

英勝寺(鎌倉市)

整髪料 ยาแต่งผม その2

この「丹頂チック」を発売したのは、大阪にあった「金鶴香水」という貿易会社でした。
「丹頂チック」は、この会社を長年に渡って支え続けるロングセラー商品となりました。それから、戦後になり、「丹頂コールドクリーム」「丹頂ヘアトニック」といった「丹頂ブランド」の商品を発売し、社名も丹頂株式会社に変更しています。
しかし栄華の時代はそう永くは続きません。
東京からヒットマンがやって来たのです。
「MG5」シリーズを打ち出した資生堂です。
市松模様の化粧瓶に見覚えのあるかたも多いのではないでしょうか。

MG5

この都会派で現代風のブランド「MG5」のヘアリキッドは、販売数を伸ばしていきます。
こうした攻勢に押し切られる形でシェアは逆転し、丹頂は倒産のピンチに見舞われます。
そこで丹頂が一世一代の大勝負に打って出ます。
イメージCMの投入でした。
昭和45年(1970年)に、アメリカの大物俳優であるチャールズ・ブロンソン氏をイメージ・キャラクターに起用し、新ブランド「マンダム」シリーズを発売します。
都会派で現代風の「MG5」と全くの正反対のイメージの「男臭さ」を前面に打ち出したテレビCMは斬新なアイデアだったのでしょう。
テレビCMが功を奏して、「マンダム」シリーズは大ヒットを記録することになります。
一時は倒産寸前の窮地に見舞われましたが、そこから見事な復活を遂げ、昭和46年(1971年)には株式会社マンダムへと社名変更することになります。
その後も「GATSBY」(ギャツビー)シリーズや「LUCIDO」(ルシード)シリーズといった新ブランドを投入するなど、幾度となく製品リニューアルを繰り返します。
「丹頂チック」は、そんななか現在も発売されている超ロングセラー商品なのです。
株式会社マンダムのHPにある丹頂チックのキャッチコピーには、「永年にわたり男たちの支持を集め、磨きぬかれた大人の香り。円熟したスタンダードナンバー。」とあります。
これが丹頂チック

ところで、この「丹頂チック」は、いま日本国内では製造されていません。
現地企業と合弁して設立したインドネシアの現地法人が持つ工場で生産されているとのことです。
もともとは、フランスなど外国からの輸入化粧品に対抗して、国内製造されたのが始まりだった「丹頂チック」ですが、それがいまは日本製ではなく、すべてインドネシア製で、いわば逆輸入のような形態で日本で販売されていたのです。
現地生産された商品は、現地での需要もある程度見込めると言われています。
インドネシアに、昭和のモダンボーイを彷彿とさせる「テカテカ男子」が登場する日もそう遠くないのかもしれません。

整髪料 ยาแต่งผม その1

みなさんは、普段はどんな整髪料をお使いでしょうか。
忙しい朝でも、手軽に短時間でセットできるものがいいですね。
最近はヘアジャムのような、軽めのタッチが流行りのようですが、僕の場合は少々違います。
同じ整髪料でもディップのように、髪を固めるタイプの物をよく使います。
少々古臭い感もありますが、昔からそのスタイルに変わりはありません。
タイでもディップを買ったことがあります。
日本のものと異なり、独特の香料が含まれているものが多いのがやや気になるところではありますが、比較的に安価で購入できます。
もっといろいろなメーカーのものを試して、お気に入りの品を見つけたいと思います。

タイで販売されているディップ

さて、今回のコラムで、この整髪料の話題を選んだのは、先日床屋で見かけた珍しい整髪料があったからです。
その整髪料とは、『丹頂チック』です。
知らない人が多いと思いますので、少しご説明いたします。
発売されたのは昭和8年(1933年)で、現在もまだ販売されている超ロングセラーなのです。
僕自身は使ったことはありません。
ヘアドライヤーのある今の時代は、ディップのほうが使いやすいですし、「丹頂チック」は香料が強すぎて、とても今風ではありません。
しかし昭和の初期は、当時の「モダンボーイ」に愛用され、今でもシニア世代の日本人には、根強いファンがいるということなのでしょう。
特徴といたしましては、髪をきっちりと固めるタイプの整髪料で、筒型のケースに入っていて、見た目はスティックのりを大きくしたような感じです。
これを、まさにスティックのりを使う要領で、ケースから少しだけ出して、髪に少しづつつけていくのです。
発売当初は、手を汚さずに髪をセットすることが出来るのがウリだったようです。
当時の日本では、髪を固めるのに「鬢(びん)つけ油」が使われていました。
いまでは、角界の力士の髷(まげ)を結うときにしか使われない鬢つけ油ですが、これは手にべたつくもので、使い勝手が良くありません。
そんな中、手軽に髪をセットすることができる「丹頂チック」は、大いに好評を得ることになりました。

これが発売当時の商品ポスター。キャッチコピーには「國産化粧品の最高基準品!パリー製に優る丹頂チツク」とあります。
モデルのテカテカ感がスゴイ!
整髪料 ยาแต่งผม その2
https://ponce07.com/hair-gel-2/

お花見 โอะฮานามิ เทศกาลชมดอกซากุระ

満開の桜から連想されるライフイベントは、東京では入学式と答える人が多いようですが、九州では卒業式という人も多いようです。
桜前線の移動する時間的なずれがもたらしたものなのかもしれません。
ともあれ「春」といってイメージするのは、やはり「桜」なのです。

ที่ญี่ปุ่นพอเข้าปลายเดือนมีนาคมอากาศก็จะค่อย ๆ อุ่นขึ้น
日本では、3月末になると、天気は徐々に暖かくなります。
โอะฮานามิเป็นเทศกาลชมดอกซากุระบานในฤดูใบไม้ผลิ
お花見とは春の桜を見る祭りのことです。
ที่กรุงโตเกียวศาลเจ้ายาสุคุนิเป็นสถานที่ที่มีชื่อเสียงดอกซากุระ
東京では、靖国神社は桜の名所です。
ภายในศาลเจ้าจะเต็มไปด้วยนักท่องเที่ยวที่มาชมดอกซากุระบาน
神社の中は、桜を見に来る観光客であふれています。

ต้นซากุระ

มีต้นซากุระอยู่ทั่วทุกหนทุกแห่งในญี่ปุ่น
桜の木は日本中あらゆるところにあります。
นับตั้งแต่อดีตเป็นต้นมา เมื่อย่างเข้าเดือนเมษายนผู้คนจะมารวมตัวกันใต้ต้นซากุระ ร้องรำทำเพลง ดื่มกิน และชื่นชมความงามของดอกซากุระ
昔から、四月になると人々は桜の木の下に集まってきて、食べて飲んで歌を歌っては美しい桜の花を楽しんできました。

ดอกซากุระ

ดอกซากุระจะบานเพียงแค่หนึ่งสัปดาห์
桜は一週間ほどしか咲きません。
หลังจากที่ดอกซากุระบานเต็มที่แล้ว กลีบจะค่อย ๆ ร่วง
桜は満開になったあと、花びらが少しずつ散っていきます。
ญี่ปุ่นไม่มีดอกไม้ประจำชาติอย่างเป็นทางการ แต่โดยทั่วไปแล้ว คนญี่ปุ่นนิยมกันดอกซากุระ
日本には正式な国花はありませんが、一般的に日本人は桜を好みます。

日本の桜は、タイでも有名です。
以前にコラム「世界遺産」https://ponce07.com/world-heritage/で、姫路城の写真がBTSの車内に掲出されていたことを紹介いたしました。
この時の写真も、満開の桜を写したものでした。
日本のイメージとして、「桜」はしばしば使われます。
上記にも書いたところですが、なぜ日本人は桜を好む人が多いのでしょうか。
満開の様子が、ほかのどの花よりも見事で豪華なのが一番の理由かもしれません。
美しい花を一斉に咲かせる生命のエネルギーがある一方で、その満開の期間が極めて短いのがその理由なのでしょう。
花は咲いて汚れないうちに散ると短命さが、水に流すという禊と払いを好む日本人の感性に合っているのかもしれません。
日本人は昔から無常感というものを持っています。
ずっと続かないもの、はかないものに美しさを感じる気持ちは、現代も変わることのないものなのだと思います。


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おみくじ ใบเซียมซี

外国人観光客の増加は、東京などの大都市ばかりでなく、地方都市にも確実に広がっています。
ここ九州にも、観光に訪れるタイ人が確実に増えています。
今までは、街の外国語表記も、英語、中国語と韓国語だけでしたが、それに加えて、タイ語がお目見えするようになりました。
先日、立ち寄ったのが祐徳稲荷神社(https://www.yutokusan.jp/)です。
意外な感じもしますが、ここの神社も、パワースポットのひとつとして、タイで紹介されたことがあるのです。
外国からの観光客が一気に増える地方の観光地は、何らかのテレビ番組などで紹介されるなど、メディアの影響によるところが大きいのです。
タイで人気のテレビ番組「Sugoi JAPAN」もそのひとつです。
この番組は、日本人の俳優である佐野ヒロ氏が企画・制作したもので、自らレポーターとしても出演しています。
番組では、どちらかというとあまり有名ではない地方の観光地を取り上げ、日本という国を紹介しています。
この番組の影響力は大きく、取り上げられた日本の観光地にタイ人観光客が多数訪れるようになったことから、自治体関係者などからも注目されるほどなのです。
この祐徳稲荷神社もそんな観光地のひとつで、連日タイ人が観光に来ていることから、従来の英語、中国語と韓国語に加えて、タイ語で書かれたおみくじを作るようになったのです。

これがおみくじ。ひとつ200円です。

さて、このおみくじの中身はどうなっているのでしょうか?
ちょっと買ってみることにしましょう。
その結果がこれです。
「中吉」でした(笑)

これが「中吉」

ใบที่ 10 ปานกลาง
คำทำนาย
โอกาสและหนทางเปิดกว้างสำหรับผู้ที่ทุ่มเทพยายามทั้งแรงใจมุ่งสู่ความฝัน
แต่ต้องระมัดระวังอย่างมากโดยเฉพาะในเวลาที่กำลังไปได้อย่างราบรื่น
การงาน
บางครั้งก็ต้องทำตัวให้สนุกสนานไปกับการทำงาน
มันไม่ทำให้คุณออกนอกสู่นอกทางหรอก ทำใจให้สบายและผ่อนบ้างก็ไม่เป็นไร
สุขภาพ
การทำสิ่งที่ตั้งใจไว้ทุกวัน วันละเล็กวันละน้อย จะสามารถทำให้รักษาสุขภาพไว้ให้ดีได
ชีวิตที่เบิกบานเป็นชีวิตที่มีประสิทธิภาพ
ความรัก
คนนี้นี่แหละ ที่คุณต้องรักให้มาก ๆ จังหวะนี้แหละ คือโอกาสก้าวขึ้นบันไดสู่ความสุข
การเรียน
เส้นทางไปสู่เป้าหมายไม่ได้มีแค่ทางเดียว จงใช้กำลังความสามารถตามวิธีการของท่านอย่างเต็มที่

第10番 中吉(ちゅうきち)
おことば
夢に向かって一心に努力すれば道は自然と開けてきます。
ただ、順調な時ほど注意が必要です。
仕事
時には遊び心を持って仕事に取り組んでみましょう。
遠回りにはなりませんから安心して余裕を持ちましょう。
健康
決めたことを毎日少しずつすることで健康維持できるでしょう。
お花のある生活が効果的でしょう。
恋愛
この人にこそ、愛をささげてください。
幸福の階段を上るときです。
学業
目標達成への道は一つではありません。
あなたの方法で全力をつくしましょう。

少し補足しておきましょう…
การอธิบายเพิ่มเติม…
吉(きち)=ดวงดี, โชคดี, มีโชค
大吉(だいきち)=ดีมาก
凶(きょう)=โชคร้าย, อัปมงคล
小(しょう)=เล็ก, น้อย
中(ちゅう)=ปานกลาง
大(だい)=ใหญ่, มาก

「ใบเซียมซี」の文字が見えます

このブログでも、これからもたくさんの「ニッポンの文化」を紹介していきたいと思います。


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